顕微鏡

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顕微鏡(けんびきょう)とは、対象を拡大し視覚化・映像化するシステムである。
単に顕微鏡という場合、光学顕微鏡を指すことが多いが、電子顕微鏡もある。

概要[編集]

原形はレーウェンフックの発明による単式顕微鏡(シングル・レンズ)であったが、のちにロバート・フックによによって複式顕微鏡が開発された。後に実体顕微鏡や位相差顕微鏡、偏光顕微鏡などが生まれ、さらに光学顕微鏡以外に電子顕微鏡なども生まれた。

人間生活との関わり・利用[編集]

すでにシングル・レンズの時代に、細胞細菌などの発見や結晶岩石の構造分析につながった。
一方、可視光の波長よりも小さいものは見えないため、ウイルスや原子レベルの極小粒子は見えず、黄熱病病原体を細菌と考えた野口英世が命を落とす要因となった。その後、電子顕微鏡の開発によって可視光線よりも高い波長による分解能が高い顕微鏡が生まれるなどして、電子顕微鏡はウイルス学の分野などで活用されている。
構造上は単式顕微鏡(シングル・レンズ型顕微鏡)は虫メガネと変わらず、複式顕微鏡は天体望遠鏡と構造は同じである(ヨハネス・ケプラーにも影響を与えたという)。「対物レンズ」と「接岸レンズ」に分かれ、近年では「ディジタル一眼カメラ」と同様に接眼レンズなどの部分がなく、CCD(チャージ・カップルド・デバイス)で画像化して記録・再生するものも普及しつつある。とはいえ病理医や解剖医は昔ながらの双眼式の顕微鏡を愛用するひとも多いらしい。

参考文献[編集]

  • ブライアン・ジョン・フォード/伊藤智夫『シングル・レンズ - 単式顕微鏡の歴史』

関連項目[編集]

脚注[編集]