音速雷撃隊

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音速雷撃隊(おんそくらいげきたい)とは、松本零士原作のOVAザ・コクピット」の第2話である。

概要[編集]

大日本帝国海軍の特攻兵器桜花の搭乗員の物語である。

予備知識[編集]

桜花とは、大日本帝国海軍の特攻専用のロケット推進の航空機であり、人間爆弾とも呼ばれる。桜花は速度性能に優れるが自力では離陸できず、航続距離も短いため、一式陸攻で目標近くまで運ばれて、空中で切り離され、ロケットに点火し目標に体当たりするのである。

ストーリー[編集]

  • 桜花とその搭乗員をのせた一式陸攻の編隊は敵艦隊に向かうが、敵艦載機の攻撃を受ける。
  • 桜花の搭乗員、野上少尉は桜花を陸攻から切り離すよう頼むが、距離がまだ遠すぎるとして要求は脚下される。それでも切り離しを要求する野上少尉は、一式陸攻の機長に殴られ気を失う。
  • 意識を取り戻した野上少尉は自分の体が空から落ちていくことに気付く。野上少尉が乗っていた一式陸攻は米軍艦載機の攻撃を受けて爆発または空中分解を起こし、彼は空中に放り出されたのであった。パラシュートが開き野上少尉は生還する。生きて帰るはずの母機の搭乗員は全員死に、生きて帰るはずのない野上少尉だけが生還してしまったのである。
  • 次の出撃の前夜、野上少尉が桜花の搭乗員たちと人生最後の酒を飲んでいると、琴の音が聴こえてくる。それは野上少尉の恋人が基地のそばで弾いていた琴の音であった。
  • 野上少尉らは一式陸攻で出撃する。護衛の零戦隊と紫電隊も同行する。零戦よりも航続距離が短い紫電改は帰りの燃料がなくなる前に引き返さなければならないはずだが、帰りの燃料がなくなることを承知で引き返さずについてくるのであった。
  • 一式陸攻の編隊は敵艦載機から激しい攻撃を受ける。野上少尉と桜花を乗せた陸攻は、雲の間で急旋回を繰り返して敵艦載機を振り切ろうとするが、大型の爆撃機である上に桜花を吊り下げている陸攻が身軽な戦闘機から逃げ切れるわけがなかった。
  • 陸攻は被弾、炎上し、生還できる可能性が無くなりながらも敵艦隊に向かって進む。グラマンF6Fが陸攻にとどめを刺そうと間近に迫ったとき、護衛の紫電改が一機、体当たりでグラマンF6Fの攻撃を阻止、陸攻は敵艦隊を視認できる距離まで近付くことができる。
  • 野上少尉が乗った桜花は陸攻から切り離される。陸攻の搭乗員は桜花がロケットに点火したのを見届けると、力尽きた陸攻とともに墜ちていった。野上少尉の桜花は敵の空母に向かって進んで行く。

関連項目[編集]