集団登下校

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集団登下校(しゅうだんとうげこう)とは、学校へ登下校する際に子供たちで集団を作って登下校させるものである。

概要[編集]

主として小学校で行われ、児童で一定規模の集団を作って一緒に通学路を登下校させるもの。

その最大の目的は登下校時の児童の安全確保で、昭和30年代のいわゆる交通戦争の時代に広く普及した。1人或いは少人数では車や自転車といった危険に気付く可能性が低い方向に振れるが、大勢いれば危険に気付きやすくなるという理屈。
普段は集団登下校を行わない学校でも校区内で児童を狙った犯罪や通り魔、強制猥褻などの人の生命・身体に危害を加える犯罪や交通死傷事故が発生した直後は集団登下校を実施し、保護者を同伴させることもある。[1]

集団登下校を行うのは家と学校の間を徒歩だけでアクセスできる学校が多いが、鉄道や路線バスを通学手段として使用している場合、学校と駅・バス停の間で通学班を編成する。

集団登下校を行う場合、地域の自治会町内会などを単位とする子供会のようなグループを組織。そこから高学年の児童が班長を務める通学班[2]を編成し、登校時は公園公民館などの決められた集合場所に決められた時刻に集合。班長が全員が揃ったのを確認してから学校に向かってゾロゾロ並んで出発する。自宅から集合場所に寄って学校へ向かうより自宅から学校に直行する方が近い所に住んでいても集団登下校を行っている場合は必ず一度は集合場所に寄らなければならない。

学年によって終業時刻が異なるため[3]、朝は集団登校になっても下校はバラバラということもある。その場合、下校時間が近い学年同士で下校班を編成して下校班で一斉に下校させる。
ただし台風接近に伴う暴風・特別警報発令時や強い地震の発生時など災害時には全校で一斉に授業を中断し、保護者が迎えに来る子供を除いて登校時同様に全学年が揃う下校班を編成して集団で下校させる。

なお集団登下校も万能ではなく、交通事故に巻き込まれる可能性を完全にゼロにできるわけではない。

普段は集団登下校を行っていないが、年に数回程度決まった時期に集団下校を行う学校もある。これは安全確保より各地区内の親睦を目的としている。

通学班会議[編集]

主に年度初めと年度終わりに通学班で集まって行う会議。通学班長・副班長の選出と確認事項の再確認がメイン。この通学班会議での確認事項としては

  • 通学班への欠席・遅刻の連絡方法
  • 登下校時の遵守事項
  • 通学路上の危険箇所

などがある。

脚注[編集]

  1. 普段から集団登下校を行っている学校でも保護者が同伴するのは校区内で児童を狙った犯罪や人の生命・身体に危害を加える犯罪が発生した直後に限られることが大半である。
  2. 名称は場所により異なる。通学団・登校班と呼ぶ所もある。
  3. 1年生は5時間目で終わる日が多いが、2年生以上になると6時間目まで授業がある日が出てくる