野望の青春

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野望の青春
著者梶山季之
発行日1969年
発行元実業之日本社
ジャンル風俗小説経済小説
日本国旗.png日本
言語日本語
形態上製本・文庫本

野望の青春』(やぼうのせいしゅん)は、梶山季之の長編小説。『週刊漫画サンデー』(実業之日本社)に1968年昭和43年)に連載された[1]

内容[編集]

大学の同期三人が帝都ホテル観光社長との面接試験に合格、女と仕事の両方でホテル業界に出ていく。修行として客室係とポーターから始まるが、彼らが担当した宿泊客は異常性癖の外国人ばかりだった。さらにスリーJと呼ばれるニューヨークの起業家が沖縄カシノ化を目論見、彼らに接近する。三人はスリーJと勤務するホテルの社長との仲を取り持ち成功。幹部候補として重役会議に呼ばれるまでになる。

反響[編集]

上巻の後半に読者を選ぶ性癖の描写[2]があるものの、本作は40万4千部[3]を売り上げた。

主人公[編集]

  • 牛塚太郎 - 帝都ホテル観光の二代目社長
  • 白川英一 - 帝都ホテル観光の新入社員。栃木出身でゴルフ場経営者と旅館女将の息子。仕事も遊びも手八丁のやり手。
  • 新発田雄二郎 - 同ホテルの同じく新入社員。新潟の大学教授と東京山の手の資産家令嬢との間に生まれた秀才の美形。色白でまつ毛が長く女性的な容姿。女装して宿泊客の外人女性のSM女王様となる。
  • 中山豪三 - 同じく新入社員。福岡の炭鉱主の息子で中山家に養子入りした。兄は電鉄会社重役。九州弁で話す。
  • ジュリアン(ジュリー)・ジャガー・ジュニア - ニューヨークのホテル王。スリーJと呼ばれる。
  • ヤンガーラ夫人 - ホテルの宿泊客。指揮者の妻。女装した新発田に欲情しM奴隷になるプレイが好き。

書誌情報[編集]

  • 『出世三羽烏』実業之日本社 1969年
  • 『野望の青春』 実業之日本社 1973年 13版より改題 
  • 『野望の青春(上)』角川文庫 1981年 ISBN 13-978-4041360170
  • 『野望の青春(下)』角川文庫 1981年(上下巻 同時発売) ISBN 13-978-4041360187

脚注[編集]

  1. 『週刊漫画サンデー』連載時のタイトルは『出世三羽烏』(実業之日本社『野望の青春』19712年・13版)解説・318頁 
  2. 「異常な夫婦」「禅クラブ」の章
  3. 『週刊読書人』(1985・6・3)より「梶山季之死してなお 驚異的な文庫部数」

関連項目[編集]