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双曲線関数

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
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逆双曲線正弦関数から転送)
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双曲線関数とは、三角関数と類似の関数で、標準形の双曲線媒介変数表示などに使用される関数である。 ハイパボリックコサイン・サインなどとも呼ばれる。

定義[編集]

三角関数を(複素数の範囲で)指数関数を用いて定義したのとよく似ている。また、余弦・正弦から他の関数を定義するのも同様である。

  • 双曲線余弦関数:
  • 双曲線正弦関数:
  • 双曲線正接関数:
  • 双曲線余接関数:
  • 双曲線正割関数:
  • 双曲線余割関数:

性質[編集]

標準形の双曲線の定義式

に対して、coshはxに、sinhはyに対応するように定義されている。
これは、三角関数をを表す式

に対して、cosはxに、sinはyに対応するように定義したのと同様である。 そのため、三角関数に似通った性質をもつ。

相互関係[編集]

偶奇性[編集]

以上より他の関数の偶奇性も分かる。

  • tanhはsinh/coshなので奇関数である。
  • cothはcosh/sinhなので奇関数である。
  • sechは1/coshなので偶関数である。
  • cschは1/sinhなので奇関数である。

極限[編集]

指数関数の極限より以下が従う。

(複号同順)
(複号同順)
(複号同順)

加法定理[編集]

指数法則などより以下が従う。(ただし、全て複号同順)

積和公式[編集]

coshとsinhの加法定理より以下が従う。和積公式の逆。

和積公式[編集]

積和公式の逆。

微分[編集]

cosh,sinhの微分は指数関数の微分より従う。
tanh,coth,sech,cschの微分は商の微分を計算して、cosh,sinhの微分を代入して求まる。

逆関数[編集]

三角関数と異なり、逆関数をそのまま表せる。

また、逆関数の微分積分の変換のテクニックなどに使えるのは三角関数と同様。

テイラー展開[編集]

cosh,sinhの微分より

複素数と三角関数[編集]

双曲線関数および三角関数の指数関数を用いた定義、あるいは、それぞれのテイラー展開から以下を得る。

coshとcos及びsinhとsinの関係式と、三角関数の無限乗積展開より双曲線関数の無限乗積展開も得られて、

懸垂線[編集]

ひもの両端を手で持ってたらした曲線の式である、懸垂線(カテナリー)は

で表される。

関連する関数[編集]