荒木略記
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荒木略記(おらきりゃくき)とは、戦国武将である荒木村重に関する史料である。
概要[編集]
著者・成立年代[編集]
著者は荒木元政。成立は江戸時代前期の寛永年間の末期(1644年頃)が推定されている。元政は村重の従兄弟・荒木元清の孫で、荒木村重が織田信長に対して謀反をした際にも花隈城にいたとされており、元政はわざわざ著書で元清こと志摩守を「私の祖父」とまで書いている。
内容[編集]
全1巻。荒木村重の1代記であるが、略記とあるのは荒木家の略系図や事績について、まるでメモ書きのように不完全な書き方をしているためである。著者の元政は特に力を入れている織田信長に対する謀反の部分について、「詳細は『信長記』にあるのでこれを書き付けず」などと記している。なお、元政は内題を「摂津国荒木一家之事」と記している。
荒木村重が織田信長に仕えるまでの経緯、信長に仕えてから謀反を起こすまでの経緯、謀反を起こした理由は「不慮之事にて」として、謀反を起こして逃亡したこと、やがて信長が横死し、羽柴秀吉の時代になって再び召し抱えられたことまでが描かれている。