盛田常夫
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盛田 常夫(もりた つねお、1947年 - )は、経済学者。専攻は比較経済体制論。
経歴[編集]
富山県生まれ。1970年国際基督教大学教養学部卒業。1975年一橋大学大学院経済学研究科博士課程修了[1]。大学院では関恒義に師事[2]。
1975年法政大学社会学部専任講師、1977年助教授、1985年教授[1]。この間、1978-1980年カール・マルクス経済大学国民経済計画学科客員研究員、1988-1990年在ハンガリー日本大使館専門調査員[3]。
1991年法政大学退職、野村総合研究所研究顧問。2001年野村総合研究所退職、ハンガリー立山研究所取締役社長[1][4]。2020年時点で立山科学グループ顧問[3]。
人物[編集]
統計学研究から出発したが、ハンガリー留学を契機にハンガリー中心の社会主義経済研究に転じた[5]。1988年から1990年に外務省専門調査員として在ハンガリー日本大使館で勤務し、東欧革命を目撃した[6]。1991年に大学を退職して再びハンガリーに渡り、ビジネスに携わる傍ら、研究を続けている[6]。研究分野はハンガリーだけでなく体制転換一般論に広げている[5]。コルナイ・ヤーノシュを日本に紹介したことでも知られる[5]。
著書[編集]
単著[編集]
- 『ハンガリー改革史』(日本評論社、1990年)
- 『体制転換の経済学』(新世社[新経済学ライブラリ]、発売:サイエンス社、1994年)
- 『ポスト社会主義の政治経済学――体制転換20年のハンガリー 旧体制の変化と継続』(日本評論社、2010年)
- 『体制転換の政治経済社会学――中・東欧30年の社会変動を解明する』(日本評論社、2020年)
共編著[編集]
- 『パーソナルコンピュータへの誘い――人文・社会科学系のあなたのために…』(平野秀秋共編、法政大学出版局、1987年)
- 『腫瘍温熱療法-オンコサーミア――ハイパーサーミアのパラダイム転換-医術から医学へ』(サース・アンドラーシュ共著、日本評論社、2012年)
訳書[編集]
- チコシューナジ・ベーラ『社会主義と市場――経済改革のハンガリー・モデル』(大月書店、1981年)
- コルナイ・ヤーノシュ『反均衡と不足の経済学』(門脇延行共編訳、日本評論社、1983年)
- コルナイ・ヤーノシュ『「不足」の政治経済学』(岩波書店[岩波現代選書]、1984年)
- アルタール・マチャーシュ『近代経済学の歴史 上 限界革命からケインズ革命前夜まで』(関恒義監訳、盛田常夫ほか訳、大月書店、1984年)
- アルタール・マチャーシュ『近代経済学の歴史 下 ケインズ革命からマネタリスト反革命をへて現在まで』(関恒義監訳、盛田常夫ほか訳、大月書店、1984年)
- コルナイ・ヤーノシュ『経済改革の可能性――ハンガリーの経験と展望』(岩波書店[岩波現代選書]、1986年)
- マルクス・ジョルジュ『異星人伝説――20世紀を創ったハンガリー人』(編訳、日本評論社、1987年)
- コルナイ・ヤーノシュ『コルナイ・ヤーノシュ自伝――思索する力を得て』(日本評論社、2006年)
出典[編集]
- ↑ a b c 略歴 ハンガリーからのメッセージ
- ↑ 盛田常夫「追悼:関 恒義名誉教授」ちきゅう座、2013年11月9日
- ↑ a b 体制転換の政治経済社会学―中・東欧30年の社会変動を解明する 紀伊國屋書店
- ↑ 『ポスト社会主義の政治経済学』(2010年)では立山科学グループ・ハンガリー研究所社長。『腫瘍温熱療法-オンコサーミア』(2012年)では立山R&DヨーロッパKFT.社長。『体制転換の政治経済社会学』(2020年)ではTateyama R&D Europe Ltd.社長。
- ↑ a b c 佐藤経明「中兼和津次著 『体制移行の政治経済学:なぜ社会主義国は資本主義に向かって脱走するのか』;盛田常夫著 『ポスト社会主義の政治経済学:体制転換20年のハンガリー:旧体制の変化と継続』」『比較経済研究』第48巻第1号、2011年
- ↑ a b 小山洋司「盛田常夫著 『体制転換の政治経済社会学:中・東欧30年の社会変動を解明する』」『比較経済研究』第58巻第1号、2021年