浜名湖・ボート転覆事故

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浜名湖・ボート転覆事故(はまなこボートてんぷくじこ)とは、2010年6月18日静岡県浜松市北区(現:浜名区)の浜名湖で発生した海難事故である。

概要[編集]

豊橋市立章南中学校では1年生全員が参加する宿泊を伴う自然体験学習を静岡県立三ヶ日青年の家で行っており、事故は自然体験学習のプログラムの1つであるカッターボート漕艇訓練中に発生した。

当日、浜名湖周辺には「大雨・雷・強風」の3つの気象注意報が発表されており、降雨と共に平均6.2メートルの風が吹いていた。ただ注意報段階であり、警報発令ではなかったので訓練は予定通り実施され、1年生およそ90人と引率の教員がカッター4隻に分乗して湖へと出た。

しかし1隻のカッターが操船不能に陥り、漂流を開始。青年の家職員が操船するモーターボートで曳航してハーバーへ戻ろうとするも、曳航中の午後3時15分頃にカッターが転覆。転覆したカッターには生徒18人と教員2人の合計20人が乗っており、教員1人と数人の生徒が湖へと投げ出され、もう1人の教員と生徒10人程度が転覆したカッターの中に閉じ込められた。教員2人と生徒17人は浜松市消防局水難救助隊によって救助されたが、湖岸及び搬送先の病院での点呼時に乗船人数に対し1人足りない事が判明。捜索の結果、転覆したボートの船尾付近で女子生徒1人が発見されてすぐさま病院に搬送されるも、死亡が確認された。

事故の遺族は野外教育に携わる関係者や豊橋市を中心に学校教員を対象にした講習会・研修会等でこの事故についての講演を行い、毎年追悼行事が豊橋市内の小中学校で実施されている。

外部リンク[編集]