川根町 (島田市)

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
旧川根町から転送)
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川根町(かわねちょう)は、静岡県島田市内の町名。

概要[編集]

地方自治体(町制を敷いていた)時代の静岡県榛原郡川根町の町域全体に相当する。

ちなみに、島田市の旧川根町域の行政上の区画(大字)は「島田市川根町家山」や「島田市川根町上河内」など[注釈 1]となっており、島田市家山町などのように複数の町に分割されていない。

合併後も島田市の観光協会や警察署、島田市で「旧川根町」という名称が幅広く用いられたが、現行市域が定着した現在、警察署以外は専ら「島田市川根町」の方が用いられている。

なお、川根本町と共に「旧川根3町」という名称も地元で使われる。大井川の上中流域では江戸時代より茶の栽培が行われ、「やぶきた茶」の普及とともに高級茶産地として確立されてきている。静岡県内でも川根茶業協同組合の区域(島田市川根町と川根本町)である旧川根3町は、「川根茶」の産地として地域的一体性が形成されてきたことから歴史的・地域的なまとまりが強く残っており、川根茶は、川根茶業協同組合の地区内で摘採される茶葉を言う。

川根ふる里ふれあいまつり[編集]

島田市川根町の特産品、地元野菜、惣菜、川根茶の展示イベントである。川根ふる里ふれあいまつり実行委員会が主催している。

沿革[編集]

  • 1889年(明治22年)4月1日、 町村制の施行により、旧幕府領であった榛原郡家山村、榛原郡抜里村、榛原郡葛籠村が榛原郡下川根村となる。同じく幕府領であった志太郡笹間下村、志太郡笹間上村が志太郡笹間村となる。
  • 1955年(昭和30年)2月26日、榛原郡下川根村は志太郡笹間村を編入した。
  • 1955年(昭和30年)4月1日、町制施行により一部(笹間下の一部)を島田市に編入して、下川根村が町制を施行した上で川根町に改称した。
  • 2008年(平成20年)4月1日、 川根町は島田市に編入合併され、郡より離脱し、単独の自治体ではなくなった。同時に島田市の大字として川根町が設定された。

「旧川根町」という用語の使用実態[編集]

「川根町は2008年(平成20年)4月1日に島田市に編入合併されて消滅し、その後は同等の範囲が旧川根町(きゅうかわねちょう)と呼ばれるようになった」とEnpediaで当初定義したように、地元住民には旧島田市、旧金谷町域と区別するために島田市を略した「旧川根町」の呼び方が定着しているとされる。さらには島田市・旧川根町といった並列的な表現も見られる。旧川根町は単独の町域ではなくなった今も地方自治体の名残が残っている。その証拠のひとつに「島田市・旧川根町の地域住民の福祉の向上に資する事業を実施する必要」[1]のように、独立自治体としての「川根町」がなくなってから10年後の平成30年度においても、「旧川根町」を意識したまちづくり計画が進んでいることが挙げられる。

なお、国土交通省による静岡県島田市の紹介資料中に「旧島田市」「旧川根町」「旧金谷町」の表現がみられる[2]が、これは、管轄域を特定するためのものであり、まちづくりに無関係である。

脚注[編集]

注釈
  1. 「町」となっているが、住居表示を伴わないので町丁ではなく大字の一部とされている。
出典
  1. 計画の変更について【平成30年度】平成29年11月16日
  2. 静岡県島田市国土交通省、平成28年10月28日