日食グラス

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

日食グラス(にっしょくグラス)とは、肉眼で日食などの際に太陽を観測するために作られた遮光板

目的[編集]

太陽を観察する際、決して肉眼で直接見てはいけない。失明の恐れがある。また、下敷きやサングラスを使っても、見た目はまぶしくなくなるが、有害な赤外線紫外線を透過するので、やはり使ってはいけない。日食グラス以外に、太陽を安全に観測できるものは無いといってよい。

仕組み[編集]

遮光プレートを用い、太陽の、可視光線だけでなく、赤外線や紫外線も安全なレベルまで遮光して観察できるようになっている。一般的に、日食グラスには10万分の1未満の可視光線透過率、1万分の1未満の近赤外線透過率、100万分の1未満の紫外線透過率が必要とされる。これは部屋の蛍光灯などもほとんど分からないレベルである。製品によって異なるが、太陽は黄色または緑色に見える。

注意[編集]

日食グラスは肉眼で観測するためのものなので、双眼鏡望遠鏡に日食グラスを取り付けて観測してはいけない。双眼鏡や望遠鏡は光を集めるので、日食グラスでは減光が不十分である。日食グラスでも、絶対安全という訳ではない。連続使用は3分までにしなければならない。