日本青年出版社

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

日本青年出版社は、日本民主青年同盟(民青)の出版社。

概要[編集]

油井喜夫『総括――民青と日本共産党の査問事件』(七つ森書館、2010年)に「民青の日本青年出版社」とあり、民青の関連企業であるとみられる。1966年から1973年にかけて、青年向けの社会科学やスポーツに関する本などを100点近く出版した。最初期に出版した書籍は、『青年の統一と団結めざして』(「安保反対青年学生共闘会議」の再開をめざす青年学生代表者会議編、1966年、刊行月不明)、『純白の大輪』(村上国治獄中詩集刊行委員会編、1966年6月)、『愛するハンマー』(日本民主青年同盟中央委員会文化部編、民青詩集第3集、1966年6月)。最後に出版した書籍は、『生きること学ぶこと』(古在由重島田豊[監修・執筆]、1973年3月)、『人生と芸術・スポーツ』(永井潔伊藤高弘[執筆]、1973年3月)。所在地は東京都渋谷区代々木5丁目37。現在は住宅となっている。

1973年に出版活動を停止したのは、前年の1972年5月に民青同盟内の「反党分派」が摘発された新日和見主義事件に関連しているとみられるが、詳細は不明。1974年に「若い世代と学問」シリーズは新日本出版社から、森宏一著『社会のしくみ歴史のすじみち』『世界観と生き方』は『はたらくものの哲学入門』の題で汐文社から再刊された。

叢書[編集]

  • 青年文庫
  • 青年のための社会科学
  • 青年学習新書
  • 青年新書
  • 働くもののスポーツ
  • 青年双書
    • 若い世代と学問

主な出版物[編集]

  • 森宏一 『社会のしくみ歴史のすじみち――史的唯物論への理解』 青年のための社会科学2、1968年2月
  • 森宏一 『世界観と生き方――弁証法的唯物論への理解』 青年のための社会科学1、1968年7月
  • 不破哲三 『大学問題の焦点』 青年学習新書、1969年6月
  • 川上徹編著 『学生運動――60年から70年へ』 1969年8月
  • 日本民主青年同盟東大全学委員会編 『嵐の中に育つわれら――東大闘争の記録』 1969年
  • 広谷俊二 『学生運動入門』 1971年
白鳥事件被告・村上国治の著書
  • 村上国治獄中詩集刊行委員会編 『純白の大輪――村上国治獄中詩集 国治とともにたたかう詩集』 1966年6月
  • 村上国治著、村上国治獄中詩集刊行委員会、白鳥事件中央対策協議会編 『壁あつくとも――村上国治獄中詩・書簡集』 1969年
  • 村上国治 『網走獄中記――白鳥事件-村上国治たたかいの記録』 上下、1970年4月-6月/一巻本、1970年8月
  • 村上国治 『村上国治詩集』 1972年4月