小田急5000形電車 (2代)

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5058編成(新宿駅にて)

小田急5000形電車(おだきゅう5000がたでんしゃ)とは、2019年から小田急電鉄が導入し、保有、運用している通勤型電車である。

概要[編集]

老朽化・ホームドア不対応の8000形(界磁チョッパ車,更新車4両・事故車)および1000形(更新されなかった未更新車,ワイドドア車)の置き換えのため、2019年から製造、2020年から運用開始。開発ワードは複々線完成による効果を示すため「より広く、より快適に」とされた。 この車両は総合車両製作所(J-TREC)、日本車輌、川崎車両(2021年10月まで川崎重工業)の共同開発で溶接技術は川崎車両、車両妻面のオフセット衝突対策については総合車両製作所、車体のブロック工法は日本車輌製造の技術をそれぞれ採用し、各メーカーが持つ技術を結集した車両に仕上がっている。また、バリアフリー化にも力が入れられている。


年度別動向[編集]

2019年度[編集]

  • 1編成製造

11月3日に川崎重工業より5051×10が到着。実際の製造年は2019年だが車両プレートには「Kawasaki2020」と書かれているがこれは営業運転開始と合わせたものだ。

到着後は諸整備を行い、整備完了後は小田原線を中心に試運転を開始していく。 しかし11月23日の夜間試運転実施時に車両故障が発生し、足柄駅にある留置線に入庫後、大野総合車両所に回送され入場した。

1月2日に復帰し、同日深夜より夜間試運転を開始した。

その後は日中試運転を開始し、多摩線や江ノ島線でも試運転が行われる。

そして2020年のダイヤ改正から少し遅れた3月26日に運行を開始した。

5051×10の代わりに8264×6が廃車となる。 この編成は本厚木駅-愛甲石田駅間の踏切で発生した衝突脱線事故により休車となっていた。 8000形のVVVFインバータ制御車では初の廃車となった。

2020年度[編集]

  • 4編成製造

少し間が空いて7月2日に川崎重工業より5052×10が到着。

到着後は諸整備を行い、整備完了後は小田原線で試運転を実施。

そして8月1日より運行を開始した。

5052×10の代わりに1081×8が廃車となる。 この編成は1000形の中では唯一の8両固定編成であった。

7月17日に5053×10が到着。 この編成からはJ-TRECでの製造となった。

試運転実施後の8月20日より営業運転が開始された。

この5053×10よりマイナーチェンジが行われ、 行き先表示の文字やローマ字表記が拡大されたことにより、視認性がアップした。

5053×10の代わりに1054×4と8255×6が廃車となる。

5053×10が営業入りした4日後の8月24日、5052×10のROMが5053×10と同様のものに変更される。

8月21日にJ-TRECより5054×10が到着。

試運転実施後、10月8日より営業運転が開始される。

5054×10の代わりとして1068×4と1751×6が廃車となる。

9月11日、5051×10のROMも更新された。 これにより旧ROM搭載編成は消滅した。

年が明けて2021年1月8日に5055×10が到着。 5052×10以来の川崎重工製となった。

試運転が行われた後2月11日に営業運転が開始された。

5055×10の代わりに1053×4と8251×6が置き換えとなった。

この置き換えにより、小田急線の全車両がVVVFインバータ制御に統一された。

2021年度[編集]

  • 4編成製造

3月10日、川崎重工より5056×10が到着する。

2020年度中に試運転が実施され年度が変わってすぐの4月2日より営業運転を開始した。

5056×10の代わりに1062×4 [1]と1752×6が置き換えとなった。

5月19日、5057×10が到着する。 この編成から日本車輌での製造となる。

6月4日より試運転を開始し、6月16日より営業運転を開始する。

5057×10の代わりに1059×4と1753×6が置き換えとなった。

6月23日、日本車輌より5058×10が到着する。

試運転実施後の7月21日より運用を開始した。

5058×10の代わりに1060×4と1755×6が置き換えとなった。

少し期間が空いて9月29日に5059×10が日本車輌より到着。

試運転終了後の10月26日に営業運転を開始した。

5059×10の代わりに1051×4と1756×6が置き換えとなった。

この置き換えにより、1000形原色未更新車の4両固定編成が消滅した。

2022年度[編集]

  • 3編成製造

3月4日、川崎車両より5060×10が到着する。初の川崎車両製。

4月4日より試運転を開始し、4月11日より営業運転が開始された。

5060×10の代わりに6両固定編成は1754×6と1061×4が置き換えとなった。

この置き換えにより、1000形ワイドドア車が消滅した。なお、後の余剰廃車で1000形の未更新車も消滅している。

10月1日、川崎車両より5061×10が到着する。

10月21日より試運転を開始した。11月15日から運行開始。

5061×10の代わりに8259×6と8056×4が置き換えとなった。

この置き換えにより、8000形VVVF車に、事故以外での初の廃車が発生した。

12月2日、川崎車両から5062×10が到着。翌2023年1月9日から運行開始。

5062×10の導入により、8062×4が置き換えとなった。

運用[編集]

小田原線では準急,通勤準急などの千代田線・常磐線直通運用以外全てに用いられる。 多摩線では小田原線直通列車のみに使われる。そのため「新百合ヶ丘⇔唐木田」を専ら往復する各駅停車運用には使われない。 江ノ島線は優等種別にしか使われない。各駅停車の運用はホーム有効長の関係のためできない。

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. なお除籍こそなされたが、解体処分されずに残っている。