小泉悠
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小泉 悠(こいずみ ゆう、1982年6月2日 - )とは、東京大学先端科学技術研究センター 准教授、日本の軍事評論家・軍事アナリストである。筆名のユーリィ・イズムィコでも知られる。
概要[編集]
千葉県松戸市出身。千葉県立松戸国際高等学校、早稲田大学社会科学部を経て早稲田大学大学院政治学研究科修士課程修了(修士(政治学))。2009年1月に外務省国際情報統括官組織専門分析員に就任。若手研究者をロシアに送る交流事業でロシア赴任。その中、ロシアの大学で落語の研究をしていた現地の女性エレーナと結婚する。2009年12月、ロシア科学アカデミー客員研究員、2011年、国立国会図書館調査員となる。2019年 3月、東京大学先端科学技術研究センター 特任助教となる。2019年の『「帝国」ロシアの地政学』でサントリー学芸賞(社会・風俗部門)を受賞し、「将来を大いに期待できる有力な研究者」(選評)として世に知られるようになった[1]。2022年の第18回中曽根康弘賞では、正確かつバランス感覚に優れた情報発信で世論形成に貢献した、との受賞理由であった[2]。2023年12月、東京大学先端科学技術研究センター 准教授就任。
研究分野[編集]
ロシア・旧ソ連諸国の安全保障政策研究、新領域セキュリティの諸課題に関する研究、軍事思想、軍改革、核戦略
受賞[編集]
- 最優秀新人論文賞, ロシアの秩序観 : 「主権」と「勢力圏」を手掛かりとして, 日本国際安全保障学会、2018年12月
- サントリー学芸賞 社会・風俗部門, 『「帝国」ロシアの地政学』東京堂出版、 サントリー文化財団、2019年12月
- 研究奨励賞, 「ロシアの将来戦ビジョンに見る闘争観」『戦略研究』第29号(2021年10月), 戦略研究学会、2022年4月
- 第18回中曽根康弘賞優秀賞, 中曽根平和研究所、2022年11月29日
- 猪木正道賞特別賞, 『現代ロシアの軍事戦略』, 日本防衛学会 2022年11月
- 咢堂ブックオブザイヤー2023, 『ウクライナ戦争』(筑摩書房), 尾崎行雄記念財団、2023年12月
人物[編集]
ロシアへの思い入れはあるが、仮想敵国としての興味関心の方が大きい。Twitterアカウントの名義は2022年以降、丸の内OL(27)、丸の内炒飯OL、コスメ女子、ユーリィ・イズムィコ名称炒飯科学研究所、夜、動員など一風変わったユニークなものを多数使用している。また全裸中年男性について自身のSNSで頻繁に言及している。
愛猫家であり、2匹の猫を飼っている。SNS等では猫氏と呼んでいる。
著書(単著)[編集]
- 『ロシア軍は生まれ変われるか』(2011)東洋書店
- 『軍事大国ロシア』(2016)作品社
- 『プーチンの国家戦略』(2016)東京堂出版
- 『帝国」ロシアの地政学』(2019)東京堂出版
- 『現代ロシアの軍事戦略 』(2021)筑摩書房
- 『ロシア点描 まちかどから見るプーチン帝国の素顔』(2022)PHP研究所
- 『ウクライナ戦争』(2022)筑摩書房
- 『ウクライナ戦争の200日』(2022)文藝春秋
- 『オホーツク核要塞 歴史と衛星画像で読み解くロシアの極東軍事戦略』(2024)朝日新聞出版
共著[編集]
- 共訳書(原作:ドミトリー・トレーニン著)『ロシア新戦略』(2012)作品社
- 共著『大国の暴走-「米・中・露」三帝国はなぜ世界を脅かすのか』(2017)講談社
- 共著『スペツナズ : ロシア特殊部隊の全貌』(2017)並木書房
- 共著『「技術」が変える戦争と平和』(2018)芙蓉書房出版
参考文献[編集]
- ↑ https://www.suntory.co.jp/sfnd/prize_ssah/detail/201905.html サントリー学芸賞選評
- ↑ https://npi.or.jp/award/winner_18.html 第18回中曽根康弘賞選考理由