天敵

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天敵(てんてき、英:Natural Enemy)とは、捕食によってある生物種の主な死亡原因として働く他種の生物のことである。

概要[編集]

食物連鎖のある自然界では各種個体数の調整で用いられる。特定の種だけが増えすぎないようにバランスを取る役割がある。

特定の種だけが増えた場合、その種の天敵が増えるので、それ以上増えられなくなる。

何かの種が大量発生した場合は、大抵その種の天敵が別の要因で減少している場合が多い。

代表的な例[編集]

  1. マメコガネアメリカ合衆国に侵入した際、この地に天敵がいなかったため爆発的に増殖して農産物に被害を与えた。このため、アメリカ合衆国の科学者は日本国内での天敵探しに躍起となってようやく寄生バチや微生物を発見し、マメコガネの増殖を抑えることに成功した。
  2. アメリカシロヒトリアメリカ合衆国からの物資に紛れ込んで日本国内に侵入し、当初は天敵がいなかったので大増殖した。その後、鳥類寄生バチカマキリクモによって増殖は抑えられた。
  3. クロスズメバチチャドクガの天敵であるが、珍味であるハチノコの採集のために巣を掘り起こされて個体が減少し、その結果チャドクガの個体数が増えて、チャノキの被害が増えた。このため、静岡県では長野県の住民に対してクロスズメバチの巣の掘り起こしは止めるよう要望した。

関連項目[編集]

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参考文献[編集]

  • 吉田邦久『チャート式シリーズ要点と演習新生物ⅠB・Ⅱ』数研出版1997年3月1日発行。