蜘蛛
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蜘蛛(くも)とは、ダニと昆虫の中間あたりに分類される、8本の足を持った生物。ダニは体節を持たないのに対し、クモは頭と胴体があり、昆虫は頭・胸・胴に分かれるため体節が二つある。
造網性のクモと徘徊性のクモの二種類に分類されるが、徘徊性のクモが糸を出さないわけではない。造網性のクモとしてはジョロウグモやコガネグモがおり、徘徊性のクモとしてはハエトリグモやジグモ(土蜘蛛)やタランチュラがいる。トタテグモ(トラップドア・スパイダー)は後者。
概要[編集]
蜘蛛は、自然界や家の中でエサとなるダニやシロアリやゴキブリなどの、いわゆる「害虫」を駆除してくれる役割を果たしている。ただ、アシダカグモくらいになるとネズミも餌にするとされ、タランチュラの一種であるトリトリグモ(バードキャッチャー)はその名の通り小鳥も捉えるとされる。
迷信[編集]
朝に見た蜘蛛は縁起が良く、夜に見た蜘蛛は縁起が悪いと言われているが、実際にはどちらも良い意味を持つ。
また、殺してはいけないという言い伝えもある。
ユング心理学[編集]
ユング心理学者の河合隼雄は、日本の民話などに登場する「蜘蛛」は、糸を空中に張りめぐらせるという点で「機織り」や「人間のイマジネーション(想像力・妄想癖など)」と関連性があると指摘している。ヤマンバを主題にした日本各地の民話には「浮世離れした妄想癖のある男性」が主人公として登場することが多いことに着目し、ヤマンバと蜘蛛にも一定のつながりがあると述べている。[1]
スピリチュアルでは[編集]
「導くもの」として知られ、ミノス島の迷宮においてミノタウルス退治に一役買ったアラクネの化身ともされる。そのためメッセンジャーの役割を果たしているとも言われている。
- 『辛抱強く待て』
- 『今は、動き出す時ではない』
というメッセージも込められている。
人類との関係[編集]
- ハエトリグモ - 「座敷鷹」とも呼ばれる。
- ジグモ - 「土蜘蛛」とも呼ばれる。
- クロゴケグモ - 「ブラック・ウィドウ」(黒い未亡人)と呼ばれる毒蜘蛛である。セアカゴケグモもこのグループである。
- タランチュラ - 本来はゴケグモの仲間を指したが、現在では南米に多く棲息する大型の徘徊性のクモの一群をさす。メキシコタランチュラやローズヘアータランチュラなどはペットとして飼育されることも多い。ゴライアス・バードキャッチャーは食用ともされる。
- ジョロウグモ
- コガネグモ
- アシダカグモ
- カバキコマチグモ
- ササグモ
脚注[編集]
- ↑ 河合隼雄『昔話と日本人の心』を参照のこと。