天の北極(てんのほっきょく)とは、天球上で北極点の真上の位置である。赤緯90゚。天の北極の近くにある明るい恒星を北極星という。
天の北極にある天体は、理論的には北半球でしか見られない。北極点では天頂に、赤道では地平線上で輝く。その地点の緯度と、天の北極の高度は一致する。しかし、実際には地球の大気による浮き上がり効果により、南緯約0.7゚以北では見える。高山ではさらに南でも見られる。
地球の歳差運動により、天の北極は黄道北極を中心とし、半径が地軸の傾きに等しい円を描いて、2万6000年で一周する。