北海道バス事故

北海道バス事故（ほっかいどうばすじこ）とは、2023年6月18日正午頃に北海道八雲町で発生したバス事故のことである。

概要

2023年6月18日午前11時55分ごろ、北海道八雲町野田生の国道5号において、都市間高速バス「高速はこだて号」と大型トラックが正面衝突した。当時バスは18人の乗客を乗せて札幌市から函館市に向かって走行中であったが、トラックが反対車線にはみ出したためにバスと衝突した（バス側ではなくトラック側に過失があった）と考えられている。現場（JR函館線八雲駅から東に約10km）は片側1車線の緩やかなカーブ区間であった。

青森県おいらせ町の養豚会社「日本クリーンファーム」の所有するトラックが事故に巻き込まれ、それと同時に北都交通の高速バスが事故に遭った。トラックは八雲町にある食肉処理場にブタ（30頭）を輸送していたため、路上にはトラックに積まれていた複数のブタが投げ出された。事故の衝撃でトラックとバスは大破し、交通事故の恐ろしさをまざまざと見せつけた。トラックの前方は大きくひしゃげ、運転席付近は原形をとどめていなかった。

この事故により5人（乗客の男性1人と女性2人・バスとトラックの男性運転手）が死亡し、12人の負傷者が病院に搬送された（北海道警察による）。死者の1人であるバスの運転手は、乗務歴15年のベテランドライバーであり、重大事故を起こしたことが一度もない「優良乗務員」でもあった。

バスと大型トラックが衝突する事故は過去にも発生している。たとえば北海道の事故の1ヶ月ほど前（2023年5月16日）には、宮城県栗原市若柳有賀の東北自動車道下り線において、エンジントラブルで路肩に停車していたバスに大型トラックが追突し、3人（バスの乗客2人と運転者1人）が死亡した。