内外評論

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内外評論』(ないがいひょうろん)は、日本共産党の非合法機関誌。

概要[編集]

1950年代前半に日本共産党が分裂した際、主流派の「所感派」が発行した非合法機関誌。1950年8月30日付で第1号が創刊され、1951年11月14日に停刊処分を受けたが、その後も『食べある記』や『球根栽培法』などと表紙を偽装して発行が続けられた。日共の新綱領や重要な決議などを掲載し、『平和と独立のために』、『党建設者』と並び日共の三大地下機関誌といわれた。1954年3月1日付の通巻60号をもって廃刊した。

1950年10月7日付の『平和と独立のために』、10月12日付の『内外評論』特別号(通巻第4号)に日共がはじめて軍事闘争を提起した論文「共産主義者と愛国者の新しい任務―力には力を以ってたたかえ―」が発表された。有名な『球根栽培法』には「中核自衛隊の組織と戦術」や軍事方針「われわれは武装の準備と行動を開始しなければならない」が発表された。

タイトルの変遷[編集]

紙名 刊行巻次
内外評論 1号~6号
食べある記(味の粋) 7号~9号
古書目録 10号~16号
造林 17号~20号
短波 21号~24号
健康法 25号~29号
球根栽培法 30号~36号
工学便覧 37号~38号
国民評論 39号~60号

参考文献[編集]

  • 警察庁警備局編『戦後主要左翼事件 回想』警察庁警備局、1968年
  • 脇田憲一『朝鮮戦争と吹田・枚方事件――戦後史の空白を埋める』明石書店、2004年

関連項目[編集]