レーダー探知機

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レーダー探知機(レーダーたんちき)とは、警察が行うねずみ捕りを防止するための機器である。警察が使用する速度取締装置が発するレーダー波を探知し、運転者に速度取締装置の存在などを通知する装置である。略して「レー探(れーたん)」と呼ばれることも多い。現在はGNSSによる位置情報を利用した通知の他、取締に使用される警察無線周波数を検知して取締の実施を通知する機能(カーロケ探知)を持つ装置も増え、機能が高度化している。また、レーザ光を感知できるものはレーダー/レーザ探知機と呼ばれることもある。

概要[編集]

警察が速度取締に用いてきた装置の多くはレーダー波を用いた速度測定器であった。警察官が現地で装置を操作し、その都度レーダーを照射し速度を測定するいわゆる「ネズミ捕り」に使用される装置や「Hシステム」などの速度違反自動取締装置はその代表例である。このような装置は特定の周波数を用いたレーダー波を使用していたため、そのレーダー波を探知することで速度取締の存在を事前に把握することができたものである。

一方、三菱電機がHシステムの製造・販売から撤退し、レーダー式自動取締装置の雄であったHシステムの撤去が全国で加速。現在はレーダー波を用いないループコイル式(通称LHシステム)やレーザスキャナを用いたオービスVなどが主流になっている。また、近年増加しつつある移動式オービスの計測方法もレーザスキャナを利用したものが多く、ネズミ捕りでよく利用されている光電管と撮影機を組み合わせたハイブリッドタイプの移動式オービスも出現するなど、従来のようにレーダー波を用いた速度取締は少なくなっているのが現状である。

現在、レーダー探知機を製造するメーカーはレーザ光を探知したり、LHシステムなどの固定オービスの位置を登録しておき、その場所に接近すると警告を発するようなGNSSを利用したシステムを採用するなど取締りに対する有効性をアピールしている。また、取締りを良く行う場所においても通知を発し、検知できない取締りを実施している可能性があることを知らせる機種もある。

違法性[編集]

日本国内においてレーダー探知機の販売・使用は2024年現在、完全に合法とされている[注 1]。取締りを回避させることで暴走行為を助長しているという指摘はあるものの、速度超過が起きやすい場所やそれが原因で事故を起こしやすい場所にオービスが存在するのであり、そのエリアでスピードを落とさせるためのレーダー探知機であるという擁護意見も存在している。

一方、レーダー探知機が違法な国も存在しており、フランスフィンランドでは所持しているだけでも違法であり、罰金刑になることもある。なお、日本でも取付位置によっては道路運送車両法における違反となり、フロントガラスに張り付けたり運転の妨げになるような場所に設置することはできない。

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ごくまれに電波法で引っかかる製品が出るが