ラーニングアナリティックス
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ラーニングアナリティックス(英:Learning Analytics)は、教育・学習記録(ログ)の科学的分析によって学習者の行動の特徴を分析し、授業の改善や学習支援に結びつけることである。アメリカ・テキサス大学アーリントン校のシーメンス教授(George Siemens)によれば、学習及び学習環境の理解と最適化のために、学習者と学習コンテクストに関するデータの測定、収集、分析及び報告すること、と定義される。「ラーニング・アナリティックス」と表記する場合もある。「LA」と略称されている。
概要[編集]
教育の情報化により、PCを利用した教育・学習環境が整備されてきており、デジタル学習環境を⽤いてデータを蓄積・分析し、エビデンスベースの教育を行うことが可能となっている。次の研究課題がある。
- 教え方、学び方のエビデンスによる統計分析。
- エビデンスベースの授業設計。
- 教育ビッグデータの蓄積と分析。
- 教育改善に結びつけるデータ分析。
- データからの成績予測・教材推薦。
- データの暗号化・匿名化。
数理モデルによる学習行動分析も提案されている。根拠に基づく(evidence based)改善が必要であるが、これまではアンケートという意識に頼った分析が中心であった。無意識の領域まで広げて、分析することが特徴である。学習支援の“個別化”も可能とみられている。日本では、九州大学、京都大学など関西以西の大学の研究が進んでいる。
教育データマイニング、認知科学、統計学、教育工学の融合分野であり、学際的領域であるが、将来は独自のディシプリンを確立する可能性がある。