ミスター・モト
ミスター・モト(Mr.Moto)とは、ジョン・P・マーカンド(John Phillips Marquand)が描く皇室直属の諜報部員。日本ナンバーワンの秘密情報部員。本名は「I・A・モト」。明石元二郎がモデルであるという説がある。言葉づかいはおだやかで慇懃である。礼儀正しい日本人らしく、たえず微笑を浮かべている。「残念なことです。非常に残念なことです(アイム・ソーリー。ベリー・ソー・ソーリー)」がある種の決めゼリフである。
概要[編集]
ファッションセンスは感じられず[1]、着衣はお釜帽子とジャケット、ゴルフズボンに革靴である。コート式の眼鏡をかけている。背は高くなく小柄(推定身長は 162~163センチメートル)である。アジア系の風貌であり、吊り目で出っ歯でガニマタ。「頸からカメラを提げていそうな感じ」である。ただし現代だと似合うようなカメラは思い当たらない。コニカC35とか、ライカgIIIとかのデジタル版のレプリカとかは持っていそうである。内懐にミノックスのデジタル版レプリカとかは忍ばせていそうである。iPhoneでは大きすぎる。
合気道だか柔道だか柔術だかよくわからない武術の使い手であり、徒手近接格闘戦においては、ほぼ無敵である。三ヶ条固めとか四ヶ条固めとか四方投げとかは使いそうであり、小手返しなんかは痛くもないのに天地がひっくり返るような目に遭いそうだ。私はそこまで腕が立たないので肘締めとか文手持ち三ヶ条とかしか使えないが。
主役とされて映画化された作品もあり、主演はピーター・ローレである。
ひょっとしたらタマネギ部隊のようなアイコンなのかもしれない。『ディック・トレーシー』に登場するヤマダ警部のような風貌とされる。「平均的なアメリカ人が典型的なアジア人種である典型的な対象としての日本人」を表出したキャラクターであるといえる。
人間生活との関わり[編集]
「日本人名探偵」の代表格ではあるが、日本人に対する蔑称としても用いられる。
- 『エクソシスト』では、デミアン・カラス神父がキンダーマン警部から「ユダヤ人のミスター・モトですな」と言われてiいる。、
- 映画『カラテ・キッド』ではミヤギ師匠が「ミスター・モト」と呼ばれてビール瓶の頸を手刀で吹っ飛ばす場面がある。
ベンチャーズの楽曲として『Mr.Moto』があるほか、悪役レスラーにも Mr.Moto がいる。
脚注[編集]
- ↑ 意図的にやっているのかもしれないが
関連作品[編集]
- ジョン・P.マーカンド /新庄 哲夫『天皇の密偵 ― ミスター・モトの冒険』 (1981、角川文庫)
- ウィリアム・ピーター・ブラッティ『エクソシスト』
- 映画『カラテ・キッド』 - 邦題『ベスト・キッド』