マイケル・レスク

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マイケル・レスク(英語 Michael E. (Mike) Lesk,1945年 - )は、アメリカコンピューター科学者である。ラトガース大学教授、専門分野は電子図書館、情報検索。

経歴[編集]

1960年代にSMARTプロジェクト(SMART Information Retrieval System project)に参加し、多くの検索コードを作成し、検索実験を行った。化学物理でハーバード大学にてPh.Dを1969年に取得した[1]

1970年から1984年にかけて、ベル研究所で、UNIXグループに属した。レスクはUnixのワードプロセッサツール、コンパイラ、ネットワークツールを開発し、ポータブルI/Oライブラリを作成した。この中でC言語のプリプロセッサに重要な貢献をした。1987年には英国図書館の上級客員研究員を務めた。

1990年代には、大規模な化学情報しシテムを開発するCOREプロジェクトをコーネル大学、OCLC, ACS ,CASとともに働き、電子図書館などの研究、tblやuucpなどのUNIXシステムのユーティリティ開発で広く知られる。

1998年から2002年には、NSF(アメリカ国立科学財団)の情報とインテリジェント部門のトップであった。

現在はラトガース大学図書館情報学部、SCILS (School of Communication, Information, and Library Studies)教授である。

電子図書館[編集]

電子図書館に関する著作も多い。論文「情報検索の7つの時代」では、10年ごとに区分し、1945年から1955年を子供期、1960年代を学童期、1970年代を成人期、1980年代を成熟期、1990年代を中年の危機期、2000年代を完成期とした[2]。 論文「明日の電子図書館」では、図書館にとってのデジタル化の利点を(1)貴重書の保管が楽になること、(2)アクセスしやすくなり利用が便利になること、(3)スペースの節約の3点を挙げたが、逆にオンラインアクセスできない本を誰も読まなくなるリスクを指摘している[3]

著書[編集]

マイケル・レスクには数多くの著作がある[4]。代表的な著作は次の通り。

  • Michael Lesk(2004)"Understanding Digital Libraries: Second Edition", Morgan Kaufmann.ISBN 978-1-55860-924-2.
  • Michael Lesk(1997)"Practical Digital Libraries: Books, Bytes, and Bucks",Morgan Kaufman.ISBN 978-1-55860-459-9.

受賞[編集]

  • 1994年、"Flame" award for lifetime achievement from Usenix
  • 1996年、ACMのフェロー
  • 2005年、National Academy of Engineeringに選出[5]

参考文献[編集]

  1. [Michael Lesk's Grade Crossing on the Information Superhighway]http://lesk.com/mlesk/
  2. Michael Lesk(1996)”THE SEVEN AGES OF INFORMATION RETRIEVAL”Bellcore,Universal Dataflow and Telecommunications Core Programme #5
  3. マイケル・レスク(1997)「明日の電子図書館」日経サイエンス,1997年7月号
  4. [Books : "Michael E. Lesk"]http://lesk.com/mlesk/pub.html
  5. [National Academy of Engineering]http://sites.nationalacademies.org/pga/brdi/pga_057264