プラハ
プラハは、チェコの首都で、最大の都市である。
概要[編集]
チェコの首都。エルベ川の支流、ヴルタヴァ川の両岸に広がる都市。14世紀に神聖ローマ帝国の事実上の首都として栄え、中世の街並みを今に残すことで有名。
地理[編集]
エルベ川の支流、ヴルタヴァ川の両岸に広がる都市。川の東岸が市街地で、西岸にプラハ城がある。
気候[編集]
西岸海洋性気候(Cfb)に属する。夏は釧路並に涼しく、冬は秋田並に温暖である。
歴史[編集]
7世紀にサモ王国が誕生した。8世紀には東方から来たアヴァール族の支配下に入る。その後、プシェミスル朝により成立した王国が現在のチェコの原型だが、10世紀のヴァーツラフ1世の時代に東フランク王国、後の神聖ローマ帝国の属国となる。
その後プシェミスル朝が断絶し、ルクセンブルクの貴族がチェコの王となり、ルケンブルコヴェ朝が始まる。ルクセンブルク家は神聖ローマ皇帝を輩出した家柄であり、1347年に即位したカレル1世も、神聖ローマ皇帝カール4世となる。この時代に、プラハは皇帝のおひざ元として、事実上の神聖ローマ帝国の首都として繁栄し、プラハ大学が建設された。石造りの橋として観光名所にもなっているカレル橋も、このカレル1世に由来する。
1437年にルケンブルコヴェ朝が途絶えた後は、オーストリアやポーランドから王を迎え、1526年にオーストリアのフェルディナント1世がチェコの王を継いで以降はオーストリアの皇帝がチェコの王となった。その後400年間、オーストリアの属国としての時代が続くが、第一次世界大戦後に独立したチェコスロバキアの首都となった。
都市の構成[編集]
郊外地域を除くと、以下の5つの地域に分かれる。
- 旧市街
- ヴルタヴァ川東岸。旧市街広場を中心とした地域。ほぼ、火薬塔から西が該当する。天文時計などの観光名所がある他、カレル橋も旧市街からかかっている。
- 新市街
- ヴルタヴァ川東岸で、旧市街を囲む様な形の地域。カレル広場、ヴァーツラフ広場、共和国広場の3広場を中心としている。ヴァーツラフ広場を中心に商業施設が充実していて、路面電車も新市街に集中している。
- ヨゼフォフ
- 旧市街に囲まれたユダヤ人地区。
- マラーストラナ
- ヴルタヴァ川西岸。カレル橋の西詰、プラハ城の下にある市街地。
- フラッチャニ
交通[編集]
空港[編集]
都心から西へ11kmの所に、プラハ空港がある。
鉄道[編集]
市の南東部にあるプラハ本駅が中心駅で、都心部からは地下鉄でアクセスできる。プラハ本駅から、ベルリン、ウィーン、リンツ、ミュンヘンなど各方面に国際列車・長距離列車が運行している。もう一つ、市の東部にプラハ・マサリク駅というターミナル駅があるが、こちらはローカル列車中心。
市内は地下鉄が3路線ある他、路面電車が充実している。路面電車の中心駅は、新市街にあるヴァーツラフ広場停留場で、多くの系統が乗り入れている。