プメー (路線バス)
プメー(ぷめー)とは、かつて日野自動車が販売していた路線バス「ブルーリボンシティ」のノンステップバスのうち、尺の短い車両(俗にいう「M尺」)の愛称をいう。
由来[編集]
日野自動車は2000年、大型路線バスを従来のブルーリボンから「ブルーリボンシティ」にモデルチェンジした。ノンステップバスは従来のブルーリボンノンステップバスをそのまま継承することになった。車体はブルーリボンシティタイプとなった一方、車内は目立った変化は少なく、黎明期ノンステップバスの特徴であった、中扉より後ろにも段差がない「フルノンステップバス」を採用している[1]。型式は「KL-HU2PMEE/PPEE」と指定された。このうち短尺車両(KL-HU2PMEE)のことを、型式末尾のアルファベット「PMEE」の読みから、バスファンの間で「プメー」と呼ばれることとなる。
もともとはブルーリボンシティノンステップバスの代表的導入例である京都市バスのユーザー内で定着し、全国に波及した。 長尺車両(KL-HU2PPEE)を「プペー」と呼ぶ例や、M尺ワンステップバス(KL-HU2PMEA)を「プメア」と呼ぶ例もあるが、京都市バスで導入されていない型式であるためか、あまり定着していない。
ブルーリボンシティノンステップバスは中扉の引き戸が広く、またホイールベースも長いことから、ノンステップエリアが他メーカーのノンステップバスと比較して広い。その反面、中扉より後ろは座席定員が標準で13人と少なく、縦置きエンジンによるデッドスペースもあることから、定員数や詰め込みが他メーカーと比較して劣っている。 なお、ブルーリボンシティは他社とは違い前中扉間のみのノンステップバスは2005年から発売されたハイブリッドを除きラインナップに入らず、中型ロング車両の「レインボーHR」が代わりに役割を担っている。
導入した事業者[編集]
前述の京都市バスをはじめ、公営では横浜市営バスや仙台市営バス、熊本市営バス(→熊本都市バス)に配置された。民営では東急バスや岐阜バス、京阪バス系列に導入されているが、他メーカーのノンステップバスと比較して高価であったことや、定員の少なさなどから導入例は少ない。近鉄バスにはCNG仕様が導入されている。
長尺(KL-HU2PPEE)は名古屋市営バスや南海バス、京成グループ[2]で多く導入されたが、製造個体数は5年で100両余りに留まった。
しかし、保守性や燃費の観点、定員の少なさなどから早期に除籍される場合が多く、また移籍例も少ないことから、個体数は減らしつつある。