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フレッチャロッサ

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
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フレッチャロッサ(イタリア語:Frecciarossa、略称:FR)とはイタリアで運行されている高速列車サービスである。

概要[編集]

イタリアの鉄道会社のトレニタリア2012年のダイヤ改正より運行を開始した列車サービスカテゴリであり、以前からあったユーロスター・イタリアを置き換えた。

"Freccia"はイタリア語で「矢」、"Rossa"は「赤い」を表し、「赤い矢」という意味である。

2022年から塗装変更が行われた。

車両[編集]

フレッチェロッサは専用塗装の施された4形式の車両によって運行される。

  • フレッチェロッサ1000系電車:4つの席のグレードに分かれた8両の車両 (457席とバー及び食堂車)で構成される電車。設計最高速度は時速400㎞。営業最高速度は時速300㎞である。中間車の増結が可能である。
  • ETR500系:動力集中方式で、2両の機関車と4つの席のグレードに分かれた11両の客車 (574席とバー及び食堂車)で構成される列車。設計最高速度は時速360㎞で営業最高速度は時速300㎞。
  • ETR700系電車:3つの席のグレードに分かれた8両の車両 (497席とバー及び食堂車)で構成される列車最高速度は時速250㎞。
  • ETR600系電車:ペンドリーノ製の車両。3つの席のグレードに分かれた7両の車両 (432両とバー及び食堂車)で構成される列車。設計最高速度は時速280㎞。営業最高速度は時速250㎞。

フレッチェロッサは高速線と在来線の両方を走行する。在来線走行時は速度制限がかけられ最高時速160㎞での運転となる。(日本でいえば秋田新幹線山形新幹線と同じ。)

これらの車両は全て交流25㎸50Hzと直流3000Vいn2電源に対応している。ただしETR500は直流1500Vにも対応しているがフレッチェロッサはイタリア国内のみの運行のため使用されない。これはイタリアとフランス間での列車で使われるはずだったが、フランス側の安全装置などの問題で使用には至らなかった。

またフレッチェロッサ1000は直流1500Vと交流15㎸2/3Hzに対応しており、2021年からミラノ-パリ間の列車に使用されている。

車内設備[編集]

フレッチェロッサには4つのグレード(ETR700、ETR600、ETR1000は3つ)があり4形式ごとに設備が異なる。

エグゼクティブクラス[編集]

リクライニングシートとレッグレストを備えた革張りシート10席 (ETR500は8席)。飲み物、スナック、新聞、雑誌、さらには各席には個別の読書灯が2つある。無料のWi-Fiサービスを提供している。ETR500とETR1000のみ。

ビジネスクラス[編集]

リクライニングシートと調節可能なヘッドレスト、そして革張りの座席、Wi-Fi、スナックと飲み物、食事の提供、各席個別の読書灯を備えている。

ビジネス・ワーキング・エリア[編集]

仕事の会議用に予約できるスペースでテーブルと5~6脚の革張りアームチェアが備えられている。スナック、ドリンク、新聞が備えられている他、電源コンセントとコンピューターに接続可能な32インチモニターと無料Wi-Fiを備えている。

ビジネス・エリア・シレンツィーオ[編集]

ビジネスクラスと同じサービスだが、携帯電話はサイレントモードにして静かにする必要がある。

ビジネスラウンジ[編集]

リクライニングシートの革張りアームチェア4脚を備えたスペース。スナックとドリンク、新聞、読書灯、無料Wi-Fiが提供される。ETR500のみ

プレミアムクラス[編集]

リクライニングシートの革張り座席(ETR700はリクライニングできない)、無料Wi-Fi、スナックとドリンク、食事の提供、子供向けのエンターテインメント、新聞が提供される。各席には個別の読書灯が備えられる。ミラノ-パリ間のETR1000にはこのクラスは存在しない。

スタンダードクラス[編集]

フットレスト付きのエコレザー張りのリクライニングシートが備えられている。これは各車両によって差異があり、フットレストがなかったり(ETR1000とETR700)リクライニングができないもの(ETR700)があったりする。

ファミリーエリア[編集]

2022年7月から10月まで短期間存在したサービス。ゲームや塗り絵などを備えた子供向けに特化したスペースである。フレッチェロッサではETR500のみに11号車に存在した。インターシティ (イタリア)ユーロシティでは引き続きファミリーエリアは存在する。

路線[編集]

2025年現在以下の路線でフレッチェロッサは運行されている:

一部列車はミラノからブレシアフィレンツェからアレッツォペルージャローマからフィウミチーノ空港またはカゼルタベネヴェントフォッジャバーリレッチェサレルノからはレッジョ・カラブリアまたはポテンツァタラントへ延長運転する。

  • ローマ・テルミニ駅-フィレンツェ・サンタ・マリア・ノヴェッラ駅-ボローニャ中央駅-ヴェローナ中央駅-ボルツァーノ駅/ブレシア駅

関連項目[編集]