なめこ

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なめことは、モエギタケ科スギタケ属に分類されるキノコの一種である。食用キノコとしてなじみが深く、スーパーなどでよく売られている製品である。になると広葉樹の枯れ木などに群生していることもある。

概要[編集]

全体がムチレージ[注 1]と呼ばれる粘液で覆われており、そこから転じてなめこ(滑子)となった物である。なお、一時期は学名も「Pholiota nameko」とされていたが、2008年に「Pholiota microspora」と同種であると確認され、現在はPholiota microsporaとして扱われている。

食材として販売されているものは菌床栽培されたものと原木に種菌を植え込んだ原木栽培の物がある。原木栽培のほうが天然ものに近く、香りや味が濃厚で大型になりやすい。
なお、全国で栽培されているなめこの菌床栽培の起源は福島県喜多方市山都町で採取された野生のなめこ(F27株)に由来することが判明している[1]。現在は後発品も多いものの、その多くがF27株を基に品種改良されたものであり、食味などに大きな差はないものの産地間競争では劣勢であるという[2]

なお、天然に生えることもあるキノコであるが、コレラタケ(ドクアジロガサ)やニガクリタケというよく似た毒キノコが存在している[3]。これらのキノコは特に強力な毒素を有しており、死亡例も存在するキノコである。なめこに限らず、自生キノコの同定は難しいものも多く、手を出さないことが賢明である。栽培キットや種菌も販売されているため、こちらで栽培したものを食用にするほうが収量も多くおすすめである。

食材として[編集]

独特の風味とそのぬめりを生かし、みそ汁和え物などによく利用されている。特にみそ汁はその香りがより一層広まり、ぬめりと食感を存分に味わうことができるため人気である。具がなめこだけでも十分美味い。また、大根おろしと和えたものもさっぱりとしていて食欲がない夏の時期でも美味しく食べられるものであるほか、ぬめり成分であるムチレージは胃粘膜の保護に役立つという効果もある。同じくねばねばしたとろろなどと合わせることもあり、それをそばにかけて食べるのもまたおいしいものである。

関連項目[編集]

  • なめ茸 - 名称が似ているがこちらの中身はエノキダケである。
  • 元祖なめこ - スマホのなめこ栽培アプリゲーム。

脚注[編集]

  1. ムチンのうち、植物性のものを指す言葉

参考[編集]