サントリーニ島
サントリーニ島(ギリシア語:Σαντορίνη / ラテン古語:Santorini)は、エーゲ海にあるギリシャ領の火山島。
人口:14000人
面積:73平方キロメートル
概要[編集]
キクラデス諸島の最南部に位置し、ティラ島、ティラシア島、ネアカメニ島、パレアカメニ島、アスプロニシ島の大小5つの島から成る。単にサントリーニ島といえば諸島最大の島であるティラ島(ティーラ島)を指す。サントリーニ島と一般に呼称されるティラ島にはフィラ、イアという町が所在している。また、単にサントリーニ諸島として5島の総称とする呼称もある。
サントリーニ諸島の外観は右手の親指と他の指を上下に広げ左横から見たような形で、その指の間の空間に小島が点在している。親指と他の指の付け根にあたる最も大きく弧を描く島がティラ島である。
これは元は中央部を構成していた単独峰の火口部が紀元前1628年頃の大噴火で崩壊、島の大半を吹き飛ばしながら海中に沈んで外輪山が海上に取り残されたもので、元の火口は海中に没した後も噴火・隆起・陥没を繰り返し、現在はその結果としてやや外輪山から離れたカルデラ中央部に火口の名残であるネアカメニ島が形成されている。その他の島々も全て火山活動の結果として海上に残った部分であり、最初に出来たカルデラ内部に点在している。
また、この紀元前1,628年頃の噴火により、当時サントリーニ島より更に南のクレタ島で繁栄していたミノア文明が大打撃を受け衰退の原因となった、とする仮説が存在するほか、プラトンの著した『ティマイオス』によればエーゲ海一帯に壊滅的な被害をもたらした。
そして、「大爆発を伴う破壊的な噴火により海中に没した」という事実から、幻のアトランティスのモデルではないか、とも考えられている。
産業[編集]
20世紀初頭まではエーゲ海の海運寄港地、貿易船の補給港として重要な役割を果たしていたが、蒸気船が普及するにつれ重要性を失い過疎化が進んだ。現在は貿易港としてではなく観光地、リゾート地として栄えている。
島内の断崖部分を埋め尽くすように形成された独特の水平竪穴式家屋様式も観光業の収益に繋がっており、現在はこの旧家屋地域は多くがペンションなどに改装されて宿泊客を迎えている。この家屋群は元々はサントリーニ島を根城とする貿易船の乗組員居住区だったという。
またワインの産地として知られるほか、セメントの材料として使用されるサントリン土を産出する。