ケビ・ラレテイ

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ケビ・ラレテイ(Käbi Laretei, 1922年7月14日 - 2014年11月1日[1][2])は、エストニア出身のピアノ奏者、著作家。[3][4][5]父ハインリヒ[6]はエストニアで農業大臣や内務大臣を歴任した政治家であった[7]

タルトゥの出身。1936年からタリン音楽院でアイノ・クルビにピアノを学んだが、1940年にエストニアがソ連に占領された為、スウェーデンに逃れた。スウェーデンでは難民として扱われてストックホルム王立音楽院への入学は出来なかったが、時を同じくして亡命してきたエストニア人作曲家のエドゥアルト・トゥビンに音楽理論、アニー・フィッシャーとゴットフリート・ブーン等にピアノを学んだ[8]。またスイスやドイツにも出かけ、パウル・バウムガルトナー、エトヴィン・フィッシャーとマリアルイーザ・シュトループ=モレスコ[9]の各氏にも師事。またイタリア人ピアノ奏者のアンドレア・フォーグラー=コレッリとは師弟関係だけでなく、良き友人としての関係を保った[10]。1946年にストックホルムでリサイタルを開いて演奏活動を始める。1950年からスウェーデン人指揮者のグンナー・シュテルンと結婚し、1955年に娘リンダを儲けたが、1959年に離婚して映画監督のイングマール・ベルイマンと再婚。1962年には息子ダニエルを儲けたが1969年にはベルイマンと離婚した。ピアノ奏者としては、ヨースタ・ニューストレムヒルディング・ルーセンベリモーゼス・ペルガメントラーシュ=エリク・ラーション等、北欧の同時代の作曲家の庇護者であり、イーゴリ・ストラヴィンスキーパウル・ヒンデミットや師のトゥビンの作品も積極的に演奏した。

主要著作[編集]

  • 『Vem spelar jag för?』 Albert Bonniers、1970年(sv)。OCLC 474171018
  • 『En bit jord』 Albert Bonniers、1980年(sv)。ISBN 9789100450595
  • 『Tulpanträdet : en berättelse』 Albert Bonniers、1983年(sv)。ISBN 9789100459277
  • 『Virvlar och spår』 Albert Bonniers、1987年(sv)。ISBN 9789100472023
  • 『Såsom i en översättning : teman med variationer』 Albert Bonniers、2004年(sv)。ISBN 9789100104108
  • 『Vart tog all denna kärlek vägen?』 Norstedt、2009年(sv)。ISBN 9789113019628
  • 『Toner och passioner = Ludus tonalis』 Norstedt、2010年(sv)。ISBN 9789113028156

脚注[編集]

  1. Who was Käbi Laretei? - Aija Sakova”. 2021年5月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月6日確認。
  2. 命日を10月31日とする資料もある。(Kui Ingmar Bergman jättis Bibi Anderssoni ja valis Käbi Laretei”. 2020年11月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年11月25日確認。)
  3. “Käbi Laretei, concert pianist - obituary”. Telegraph. (2015年1月27日). オリジナル2015年1月27日時点によるアーカイブ。. http://archive.is/0VocD 2015年1月27日閲覧。 
  4. Reinart, Heili (2017年7月18日). “Kosmopoliitne eesti tütarlaps Käbi Laretei – pianist, kirjanik ja muusa seadis karjääri alati esikohale”. Elu24. オリジナル2021年5月6日時点によるアーカイブ。. http://archive.is/DEeEg 2021年5月6日閲覧。 
  5. ケビ・ラレテイ - IMDb英語
  6. Heinrich Laretei (1892 - 1973) - Genealogy”. 2021年5月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月8日確認。
  7. TLÜAR väliseesti isikud”. 2021年5月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月8日確認。
  8. アーカイブ 2021年5月5日 - ウェイバックマシン
  9. Through the Lens Darkly – en krönika av Jüri Reinvere | Göteborgs kon…”. 2021年5月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月8日確認。
  10. アーカイブ 2021年1月23日 - ウェイバックマシン