ちゃんぽん銃撃事件

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ちゃんぽん銃撃事件(ちゃんぽんじゅうげきじけん)とは、1987年6月長崎市で発生した銃撃事件である。

「ちゃんぽん」という名称のミニコミ誌を発行していた男性が、誌上で霊感商法とインチキ募金と統一教会を批判したところ、連日嫌がらせ電話が掛かってくるようになり、その後、銃撃され負傷した。

カルト集団の犯罪を警察が組織を挙げて隠蔽するという、日本の闇を垣間見るような事件である。

概要[編集]

1987年6月4日0時30分過ぎ頃、被害者の川原博行氏は自宅の裏庭に人の気配を感じ、外に出て、竹やぶの中の人影に向かって「おい こら 原ちゃん(げんちゃん) 野良猫ごとゴソゴソせんと堂々と来たらどうか お茶くらい出すぞ」と声を掛けた。

その直後、足首に銃弾を受け、強い痛みを感じ「アチッ 馬鹿野郎」と叫んで家に逃げ込んだ。

犯人は川原氏を外へ誘き出すために、故意に竹やぶでガサゴソと音を立てていたようである。

銃弾の発射音は装薬銃のものではなく空気銃のものであったという。

事件の背景[編集]

川原氏は「ちゃんぽん」という名のミニ情報誌を発行していた。事件の少し前の5月9日、川原氏は当時社会問題となっていた霊感商法をちゃんぽんで特集したところ、12日頃から少なくとも数百回に上る嫌がらせ電話を受けていた。

特集の内容は霊感商法やインチキ募金を行っている宗教団体への批判や、統一教会と政治家の癒着などを告発する内容であり、表紙には統一教会の教祖の韓国人「文鮮明」と、その妻の「韓鶴子」の顔を半分骸骨にしたイラストが描かれていた。

この事から、教祖を半分骸骨に描いたイラストや特集記事のタイトルを見た信者が幹部の者に報告、怒った幹部かその命令を受けた信者の犯行である可能性が高い。

誌上での霊感商法などへの批判が文書だけによるものであったら、これほどの被害は受けなかったと思われる。統一教会を少しでも批判することが書かれている文書を読むことを、統一教会信者は禁じられており、数行読んで統一教会を批判する文書だと分かれば、それ以上読まないため内容を把握することもないからである。

事件直前の6月3日、川原氏宅の留守番電話には、統一教会の幹部の者からの「いよいよ覚悟せろ」という川原氏の殺害を予告する脅迫が録音されていた。同じ頃、川原氏に資料を提供した教会に銃弾が撃ち込まれる事件も起こっている。

県警の不可解な対応[編集]

某宗教団体の関与は明らかで、人を故意に銃撃して負傷させるという殺人未遂事件であるにも関わらず、長崎県警は「傷害事件」としたばかりか、その宗教団体を全く捜査しなかった。

長崎県警はパチンコから発射されたパチンコ玉かビー玉による負傷だと決め付けたが、川原氏を診察した医師は「パチンコやゴム銃から発射されたパチンコ玉やビー玉による負傷ではなく、もっと高速で発射された銃弾による負傷で凶器は空気銃。全治一週間」と診断している。

これらのことから警察が犯人グループに買収されていたか、犯人グループに買収されている政治家が警察に圧力を掛けた結果、長崎県警は事件を放置したものと思われる。あるいは「この事件には明かに統一教会が関与している」と考えた長崎県警は、統一教会の犯罪を取り締まることによって、統一教会から買収されている政治家から睨まれることを怖れ、一切、捜査しなかったのであろう。

長崎県警による事件の黙殺は国会でも問題になった。

警察がまともに仕事をしていたら、或いはマスコミが事件の重大性に着目して連日大きく報道していたら、統一教会を壊滅させることができるくらい重大な事件であった。

その他[編集]

長崎では統一教会に入ってしまう若者が多かった。そのことを川原氏は問題視して特集記事を書いたのである。長崎県にはカトリック教徒が多く、長崎県民はキリスト教に中途半端に知識がある。そのため統一教会は長崎では、霊感商法ばかりでなく、ストレートな勧誘にも重点を置いていたようなのである。

川原氏には気の毒だが、銃弾が体内に残る盲貫銃創であれば某宗教団体をもう少し追い詰めることができたかも知れない。

朝日新聞襲撃は右翼団体の仕業なのか統一教会の仕業なのか判断しかねる事件だが、ちゃんぽん銃撃事件が霊感商法をしている団体の仕業であることは間違いあるまい。

関連項目[編集]

教訓[編集]

  • 統一教会を批判すると凄まじい嫌がらせを受ける場合がある。
  • 統一教会を批判するとき、教祖のイラストを骸骨や悪魔のような姿に描いたり、教祖や、その妻をイラスト付きの文書で扱き下ろすのは危険である。
  • 統一教会の勧誘を受けて酷い目に遭った大学生が、統一教会の勧誘への警戒を呼び掛けるビラを作り(田舎から出てきた世間知らずの)後輩たちなどに配るときには、作成者の名前を記載しないかペンネームを使う方が無難である。あるいは、既にビラを配っている者に許可を得てビラをコピーして配るのも良いだろう。
  • 統一教会を批判するビラを作成するときには、漠然とした統一教会批判ではなく「統一教会によるインチキ募金は詐欺罪に該当する」「霊感商法は詐欺罪と恐喝罪に該当する」などと、統一教会の犯罪を告発するような文を必ず添えるべきである。そうすればビラを作成、配布した者を名誉毀損で訴えることを統一教会は躊躇するはずである。
  • 統一教会を批判する文書を作成するときには、読み始めてすぐに「これは統一教会に反対する文書だ」と分かるように書く。反統一教会の文書なのか統一教会の文書なのか良くわからない文書では「もし統一教会の文書だったら読んでいる内に洗脳される」と思って誰も読まないからである。
  • 職業上、氏名を名乗って統一教会批判をしなければならないときには「政治家の誰それは統一教会に買収されている」とした上で「そのような政治家が警察に圧力を掛け、霊感商法を取り締まらないようにさせているのだ」というような内容とし、徹底的に政治家批判や警察批判をするのも安全性が高い統一教会批判であると思われる。直接的な統一教会批判でなければ、統一教会関係者からの嫌がらせは少なくて済むだろうし、政治家や警察も立場上、批判されたからといって嫌がらせをするわけにはいかないからである。単に統一教会批判だけを続けるよりも警察批判もした方が、統一教会を取り締まらざるを得ない状況に警察を追い込む効果もある。正義の味方になりたくて警官になった者たちが、霊感商法の片棒を担がされている現状が定年まで続いたら警官が気の毒である。
  • 扶桑社の週刊SPA!のように統一教会からの嫌がらせに負け、統一教会を批判する漫画の掲載を止めてしまったのは期待外れだが、その代わりに統一教会問題を扱った書籍の広告を盛大に掲載するという方針に切り替えたのは実に賢いやり方である。
  • 統一教会批判本を書いたものの、どこの出版社も統一教会が怖くて出版してくれない場合は、経営難に陥っている出版社に持ち込む。今時、統一教会批判本を書いたらバカ売れ確実である。「統一教会を怖がっていたら赤字を解消できない」と思って出版してくれるかも知れない。
  • イヤガラセをされるだろうか?と心配しながら少しづつ統一教会批判をしていて、もし凄まじいイヤガラセが始まったら、覚悟を決めて徹底的に統一教会批判を始めるのが良いだろう。何月何日何時何分にどのようなイヤガラセを受けたかを記録しておいて、それを公表して逆に統一教会叩きに利用するのも良いだろう。
  • どうして統一教会は霊感商法やインチキ募金のようなことを何十年も続けていられるのか?理由は単純である。警察がなにもしないからである。統一教会を解散させるよりも先に、警察官を全員解雇して全く別のメンバーで日本警察を再編成する必要があると言っても過言ではあるまい。

補足[編集]

オウム真理教への取り締まりが遅れた理由は、警察が「オウム教は統一教会の関連団体だ」と誤解し、オウム教を取り締まらずにいたのが原因と言われている。