異常洪水時防災操作

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異常洪水時防災操作(いじょうこうずいじぼうさいそうさ)とは、など関係機関と合意した操作規則に基づき、ダムに入る水量と同量の水を放流する操作のことである。ダムの洪水調節能力の限界を超えたことを意味する。ただし書き操作とも呼ばれている。

原理[編集]

ダムというのは莫大な水圧・水量に耐えることが出来るよう設計されている。設計段階から過去の洪水量などを調べ、環境に見合った規模で建設されるが、時として過去の洪水よりも大規模な洪水が起きる場合がある。この時、ダムの放流量を通常時の洪水と同じように絞っていてはいずれダムの上部から越流し、最終的には決壊を招く恐れがある。

ダムが決壊すると自然洪水とは比較にならないレベルの大災害を招くため、洪水調節能力の限界を越えたと判断された時に異常洪水時防災操作を実施する。満水位に達する直前にただし書き操作実施の可能性を下流の自治体などに通告。満水位に達したらゲートを開け、ダムへ流入する水と同じ量を下流へと流す。つまりダムがないのと同じ状態となるため、下流では河川の氾濫などが起きる可能性がある。

しかしダムがまったくない状態と異なり、洪水の到達をある程度遅らせることが出来るのと、操作の開始時刻を調整することで住民の避難に要する時間を確保できる。

実例[編集]

平成30年7月豪雨

平成30年7月豪雨では、6府県の8ダムで異常洪水時防災操作を行っていた[1]。愛媛県の肱川にある野村ダムでは、結果的に安全基準の約6倍の放流を行うこととなり、氾濫が発生した[2]。一方で、京都府の桂川にある日吉ダムでは、懸命の操作により、放流量が流入量をわずかに下回るように放流されたため、氾濫危険水位に達したものの氾濫を起こすことなく大雨を乗り切ることができた[3]。一部河川において、異常洪水時防災操作が氾濫する要因になった可能性は否定できないが、事前にダム湖の貯水量を少なくした上でもこの操作をせざるを得なかったことを考えると、未曾有の災害だったと言うしかない。

脚注[編集]

  1. 読売新聞 (2018年7月12日). “6府県の8ダム、満杯で緊急放流…西日本豪雨”. 2018年7月14日確認。
  2. テレ朝news (2018年7月12日). “愛媛・肱川の氾濫に影響か 国交省がダム放流を説明”. 2018年7月14日確認。
  3. 異常洪水時防災操作を開始して、桂川の水位を下げる日吉ダム職員の職人技が光る放流の様子”. NAVERまとめ. 2018年7月14日確認。