いろは歌
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いろは歌とは、いわゆる「手習鑑」「仮名手本」の一種をいうが、仮名文字が成立する以前に成立した「あめつち」などもあるため、定義には揺らぎがある。
概要[編集]
あめつち[編集]
「あめ つち ほし そら やま かは みね たに くも きり むろ こけ ひと いぬ うへ すゑ ゆわ さる おふせよ えのえを なれゐて」(「天 地 星 空 山 川 嶺 谷 雲 霧 室 苔 人 犬 上 末 硫黄 猿 おふせよ 榎の枝を なれゐて」)というものである。これを見ると、「ワ行のエ段」と「ヤ行のエ段」には、当時は区別があったらしい。"we"と"ye"(あるいは"je")の区別があったようである。
いろは歌[編集]
いろはにほへと ちりぬるを | 色は匂へど 散りぬるを |
わかよたれそ つねならむ | 我が世誰ぞ 常ならむ |
うゐのおくやま けふこえて | 有為の奥山 今日越えて |
あさきゆめみし ゑひもせす | 浅き夢見し 酔ひもせず |
である。四十七文字からなる。
とりな詞[編集]
「ん」を加えると四十八文字になるため、新聞紙上で公募されたものが「とりな歌」である。
とりなくこゑす ゆめさませ | 鶏啼く声す 夢覚ませ |
みよあけわたる ひんかしを | 見よ明け渡る 東を |
そらいろはえて おきつへに | 空色映えて 沖つ辺に |
ほふねむれゐぬ もやのうち | 帆船群れゐぬ 靄の内 |
である。
なお、これらを組み合わせると、簡単に暗号ができる。
参考文献[編集]
- エドガー・アラン・ポォ『黄金虫』
- 江戸川乱歩『二銭銅貨』
- コナン・ドイル『踊る人形』
- 泡坂妻夫『掘出された童話』