神Excel
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神Excel(かみえくせる)とは、Microsoft社製の表計算ソフト「Excel」において、見栄えを整えるためにデータの効率的運用を放棄したExcelファイルを示す批判的な語句。言い換えは「ネ申エクセル」等。
具体的には次のような特徴を持つExcelファイルが神Excelと呼ばれ、批判の対象となっている。
- セルを方眼紙のように使う(エクセル方眼紙)。
- セル結合を多用。
- 1文字を1セルに配置させる入力欄。
- 図形をグラフや罫線として代用する。
また、神Excelが批判される主な要因には以下の3点が挙げられる。
- 見た目を重視した結果、データが不規則または散逸的な位置に配置されデータベース処理が困難になる。
- 加筆修正時にデザインの整形に手間取られ非生産的。
- 画面上に表示された見栄え通りには印刷されず、レイアウトが崩れる。
歴史[編集]
2013年以前に使われていた「神Excel」という言葉は個人的な造語の域に留まり、また有用なExcelファイルを指すことが殆どだった。
2011年3月11日の東日本大震災から2年後を控えた2013年3月9日、当時の三重大学の某部会長が、とある減災セッションの最後の講義における「『エクセル』は神的ソフト」と題されたスライド内の2枚にて「自治体でのExcelの驚異的な使い方」が紹介されていたという旨をTwitterに投稿[1]。同氏は公務員らの作る、見た目だけを追求したせいでデータの再利用性が失われたExcelファイルを、スライドのタイトルにあった「神的」というワードと「紙のように使うExcel」の意をかけて「神的Excel」と表現した。これらの投稿は同月10日にTwitterまとめサイト「Togetter」にて「ネ申[注 1]Excel」というワードが含まれたタイトルと共に取り上げられ[1]、これを契機にネット上に「神エクセル」の語が定着していった。
2016年11月2日には河野太郎氏がTwitter上にて、文科省の作成する「神エクセル」を行政改革推進本部の下で全廃する方針を明らかにした[2]。
2020年12月18日、総務省は「統計表における機械判読可能なデータ作成に関する表記方法」を公開。Excelにおけるデータ作成時のルールが正式に策定された。
注釈[編集]
- ↑ 「神」という漢字の部首とつくり(「ネ」と「申」)をわざと分離させて強調表現とするネットスラング