GIGAZINE倉庫破壊事件
GIGAZINE倉庫破壊事件(ギガジンそうこはかいじけん)は、大阪市西淀川区にあるGIGAZINEの倉庫が何者かによってショベルカーで破壊された事件である。
事件の発生[編集]
この事件は2019年2月16日、大阪市西淀川区大和田4丁目12-10[1]にあるGIGAZINE旧本社ビル[注釈 1]の向かい側にあるGIGAZINE第一倉庫(Google地図)で発生した。旧本社へ出勤した従業員が、解体業者がショベルカーで倉庫を破壊している現場を目撃した。当該従業員は解体業者に対して作業の中止を要求したが、解体業者は不動産店の社長が破壊を命じているとして作業を続行した。このため当該従業員は付近の交番へ駆け込み、警察に連絡した。
付近をパトロール中だった警察官が現場に到着すると、地主と不動産仲介会社の社員が現場に登場し、地主はこの土地と建物は自己の所有物であり、建物は既に返還して貰ったという(虚偽の)主張をした。また、地主は近辺の住民にこの虚偽の主張を吹聴する行為を継続したため、GIGAZINEの編集長との口論に発展した。
法律の問題[編集]
そもそも、他人の建造物または船舶を故意に破壊することは建造物等損壊罪に該当する[2]。しかしながら、この倉庫の場合、土地の地主は建物が自己に返還されたと「思い込んで」解体を行ってしまったため故意に破壊したとは認められず、この罪には該当しないとのことである。なお、建造物等損壊罪は非親告罪であるため、被害者の告訴がなくても刑事事件として扱われる。
また、合法的でない方法によって更地にした土地であっても、「滅失登記の申出」を行うと登記簿の書き換えができてしまうという法律上の抜け穴が存在する。このため、他人の所有する建物であっても破壊を止めることができなかった。
GIGAZINEの編集長は弁護士に相談し、建造物の所有者が編集長であることを示す看板の設置を行った。
再度の破壊[編集]
しかし、3月28日、再び(勝手な)解体作業が行われた。この際、所有者を示した看板類は何者かによって除去されていた。その後、3月31日になって、4月1日に解体を行うことが近隣住民に向けて通告されたことが判明し、GIGAZINEは倉庫の住所を公開し、読者が倉庫を見物に来ることにより常に人の目がある状況をつくりだすことに協力を呼びかけている[1]。
その他[編集]
この事件による被害総額は1226万1660円と算定されている。
GIGAZINE本社は過去にも幾度となく災難に遭っている。2007年10月6日には本社の台所で調理中に火災が発生している[3]。また、2018年6月18日に発生した大阪北部地震でも被害を受けている[4]。
また、地主との間には長年の確執があったとされる[5]。
注釈[編集]
脚注[編集]
関連項目[編集]
- 地上げ屋
- 札幌不動産仲介店舗ガス爆発事故 - こちらは不動産店そのものが爆発してしまったケース。