B型肝炎

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B型肝炎(Bがたかんえん)とは、主に血液体液を通じて感染するウイルス性の肝臓病の事である。成人の感染では一過性の症状が多いが、免疫が未発達の幼少期に感染するとウイルスが体内に残り、未発症の無症候性キャリアーとなる。多くは沈静化されるが、感染者の10パーセントから15パーセントが慢性肝炎肝硬変肝がんを発症するとされる。集団予防接種で注射器が使い回された結果、感染させられたとして患者や遺族が国家に損害賠償を求めた集団訴訟が相次ぎ、平成24年(2012年)に救済目的の特別措置法が施行された。症状に応じて給付金が支給されるが、国家との裁判で和解手続きを経る必要があり、推計45万人の対象者のうち、受給する資格を得ている人は平成29年(2017年1月時点でおよそ2万6000人にとどまっている。

なお、この病気は日常生活ではほとんど感染することはないし、適切な対応を取れば防げるのだが、依然として医療機関で診療の順番を後回しにされるなど、不当な偏見や差別などの扱いを受ける患者も存在しているのが実情である。

B型肝炎訴訟[編集]

集団予防接種の注射器の使いまわしでB型肝炎ウイルスに感染したとして、患者らが国に損害賠償を求めた訴訟で、平成24年(2012年)施行の特別措置法に基づき、患者は裁判手続きを経て症状に応じて50万円から3600万円の給付金を国から受け取ることができる。給付金の請求期限は2022年1月とされており、厚生労働省によると特別措置法に基づき受給資格を得たのは平成31年(2019年2月末までで約4万6000人とされ、潜在的な患者も含め、感染者は40万人以上と見られている。

外部リンク[編集]

政府機関
学会
NPOなど