3人のセルジオ

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3人のセルジオ(Three Sergios)とは、マカロニ・ウエスタンの重要な作品を撮った3人の映画監督セルジオ・レオーネセルジオ・コルブッチセルジオ・ソリーマのこと。

他にマカロニ・ウエスタンを撮ったセルジオという名前の監督として、『ジャンゴ・ザ・バスタード』(1969)や『十字架の長い列』(1969)を撮ったセルジオ・ガローネ(1925-2013)、『ハチェット無頼』(1977)を撮ったセルジオ・マルチーノ(1938-)がいるが、4人目、5人目とみなされることはない。セルジオという名前ではないが、『怒りの荒野』(1967)や『ミスター・ノーボディ』(1973)を撮ったトニーノ・ヴァレリ(1934-2016)はソリーマと同等に重要な監督とみなされることがある。3人が監督した西部劇全21作のうち、15作(レオーネとソリーマの全作品、コルブッチの7作品)はエンニオ・モリコーネが音楽を担当した。

レオーネ監督作[編集]

セルジオ・レオーネ(1929-1989)はマカロニ・ウエスタンというジャンルを確立した最も重要な監督とみなされる。生涯で7作、そのうち西部劇を5作撮った。

コルブッチ監督作[編集]

セルジオ・コルブッチ(1927-1990)は「もう一人のセルジオ」「第二のセルジオ」とも呼ばれ、レオーネに次いで重要な監督とみなされる。レオーネとは対照的に多作で娯楽色の強い作品を撮った。西部劇だけでも13作を撮り、代表作に『続・荒野の用心棒』(1966)と『殺しが静かにやって来る』(1968)がある。

ソリーマ監督作[編集]

セルジオ・ソリーマ(1921-2015)は「3人目のセルジオ」「第三のセルジオ」とも呼ばれ、レオーネとコルブッチに次いで重要な監督とみなされる。前2者に比べ知名度が低く、西部劇は3作しか撮っていないが、特に『復讐のガンマン』(1966)と『血斗のジャンゴ』(1967)は高い評価を得ている。社会派の色合いの強い作品を撮った。西部劇以外では犯罪アクション映画狼の挽歌』(1970)と『非情の標的』(1973)で知られる。『復讐のガンマン』『血斗のジャンゴ』『非情の標的』はバディムービーで、後2者は善と悪の関係が次第に逆転していくという物語である。