21世紀の資本

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21世紀の資本 (にじゅういっせいきのしほん、LE CAPITAL AU XXIe SIECLE) は、フランスの経済学者トマ・ピケティの著書。

概要[編集]

2013年に発表され世界中で300万部のベストセラーとなった経済学書である。日本でも2014年に邦訳が刊行されベストセラーとなり話題となった。世界中で問題となっている資本主義による格差を取り上げており、その内容からカール・マルクスの著書である『資本論』や『共産党宣言』との差異や共通点も話題となった。トマ・ピケティは200年以上にわたる資産や課税のデータを分析し、資本収益率(r)が経済成長率(g)よりも大きい(r>g)と格差が拡大することを明らかにした。世界恐慌や2度の世界大戦、戦後の高度成長で一時的に格差が縮小したが、経済成長の停滞や大企業に対する減税で再び格差が拡大しているため、解決策として累進課税の強化、タックスヘイブンを利用した脱税を防ぐための国際的な協調体制の構築を提唱している。日本語版は728ページあるが、読み通すのが困難な人向けに解説本や便乗本が何冊も出ている。

2019年に映画化もされておりピケティ本人が監修し出演している。映画はバラエティー番組の解説のような展開で進み映画らしい展開を期待するとおもしろいものではないが、資本主義社会の問題が的確に説明されている。

映画「21世紀の資本」[編集]

外部リンク[編集]