2.5次元の誘惑
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『2.5次元の誘惑』(にてんごじげんのリリサ)は、橋本悠による日本の漫画作品。
概要[編集]
『少年ジャンプ+』で2019年6月15日より連載が開始されて、毎週土曜日に更新。
「次にくるマンガ大賞2020」にノミネートされ、Webマンガ部門4位となっている[1]。
ストーリー[編集]
奥村は、二次元をこよなく愛していている漫画研究部に所属する男子高校生。同じキャラを好きなオタクな女子である天乃リリサが漫画研究部にやってきて、その愛を認めた奥村は彼女のコスプレ撮影に協力することにする。だが、好きなキャラのコスプレをしているリリサに対して奥村はドキドキしてしまうのだった。
登場人物[編集]
高校[編集]
漫画研究部[編集]
- 奥村 正宗(おくむら まさむね)
- 声 - 榎木淳弥
- 本作の主人公。漫画研究部部長。高校2年生の男子。
- 小学生の頃に好きだった子に告白したが悪い噂を流されて、姉にはハゲと呼ばれていることから、二次元にしか興味がないと言い切る。特にリリエルはお気に入り。だが、漫画研究部に入部してきた天乃リリサのリリエルの深い愛とコスプレをオタクとして認めた。そして、リリサに対して邪な気持ちを抱かないように撮影に協力したいと思いながらも、リリサのリリエルのエッチなコスプレに対してドキドキしてしまっている。
- 天乃リリサ(あまの リリサ)
- 声 - 前田佳織里
- 奥村と同じ高校に通う1年生の女子。漫画研究部所属。メガネをかけた巨乳女子。
- リリエルになりたいと思うほどのリリエル好きであり、その愛は奥村にも負けないほど。リリエルのコスプレをして、リリエルのコスプレROMを作りたいと思っている。そして、奥村に対して下着が見えることもいとわずにリリエルのコスプレをして撮影をしてもらっている。
- 恋愛に対しては鈍感であり、奥村に対して徐々にドキドキするようになってきても、コスプレのパートナーとして好きなんだと思ってその原因を理解できていない。
- コスプレイヤーのまゆらのことが大好きだが、羽生まゆりがそのまゆらだということには気づいていない。
- おしゃれのセンスはあまりなく、私服はダサい。リリエルの衣装がコスプレ会場で見つからなくて落ち込むが、「リリサはリリエルが好きでエッチな服が好きでコスプレが好き」と奥村から言われ自信を取り戻す。
- 羽生 まゆり(はにゅう まゆり)
- 声 - M・A・O
- 新任の女性教師。メガネをかけた美人教師として男子からも人気。
- 1年以上前に有名な人気コスプレイヤーの「まゆら」として活動していた。教師になるためにコスプレをやめたが、奥村が漫画研究会の顧問を探してまゆりのもとに来た際に、そのことがばれる。当初はコスプレを裏切った自分に対する負い目から顧問を辞退しようとするも、学校にコスプレROMがあると言われてコスプレ研究会の部室にやってくる。だが、リリサのコスプレに惹かれたこともあって顧問を引き受ける。リリサに「スカート短か過ぎないか」と聞くなど顧問らしき役目もしている。
- 橘 美花莉(たちばな みかり)
- 声 - 鬼頭明里
- リリサのクラスに遅れて入学してきた女子。人気読者モデル。
- 奥村とは小さい頃によく遊んでいた。いじめられていたときに奥村に助けられ、その後も周囲が美花莉を見た目で好きになっていく中で変わらない奥村のことを想い続けている。だが、奥村が二次元を愛していることもあって素直に好きと伝えられないでいる。
- 奥村がリリエルのコスプレをしたリリサに反応しているのを見て、自身もコスプレをして奥村に意識してもらおうとしている。リリサがリリエルのコスプレをしてる横でミリエラのコスプレを一緒にしている。プロのモデルなので、契約もあってROM写真は売れないため、撮影のみとなっている。その後は社長にも許可をとってコスプレを始める。
- アリアの父親を捜すための夏コミでは、自分もコスプレをして協力している。
- NONOA(ノノア) / 乃愛(のあ)
- 好きなことについて語って気持ち悪いと言われたことがトラウマになっている。友達が欲しくてコスプレを始めるも、撮影でも一言も話せないでいるうちにクールビューティーと勘違いされてしまう。コスプレショップでピンクのエナメル生地を見ているリリサを見て、リリエルコスプレの人だと気づく。イベントに誘うが口下手で果し状の類かとリリサに誤解されるが、イベント参加の承諾は取れたと密かに喜ぶ。
- それでもリリサと友達になりたくて一緒に撮影を試みる。だが、それでも一緒にコスプレをしようと誘ってくれたリリサに対して返事をすることができないなど、一歩をふみ出せなかった。だが、753のアドバイスを受けたリリサがもう一度誘ったことで、一緒にコスプレ撮影をすることができた。
- コスプレ撮影後、奥村にお礼を言えた経験もあってリリサに友達になりたいと声をかけて友達となった。そして、過去の自分を少しずつ克服してリリサと仲良くなっていく。アリアの父親を捜すための夏コミでは、自分もコスプレをして協力。アリアや美花莉とも仲良くなる。
- 美花莉が自分と同じで胸が小さいことに密かに喜んだりしている。
- 喜咲 アリア(きさき アリア)
- 新人コスプレイヤー。ギャルっぽい見かけだが、嫌味でない明るさのある性格であり、盛親のスタジオで撮影しているNONOAとリリサのところにも割って入って友達になる。
- 当初は、あまりアニメなどにも詳しくなくてコスプレの精度も低かった。そのため、リリサはリリエルのアニメなどを見せて、アニメなどに対して理解を深めてもらう。
- 父親は「戦乙女戦線」などの打ち切り漫画を描いていた。漫画で芽が出なかった父親はアリアが6歳の時に離婚しており、行方知れずとなっている。最後に父親と喧嘩してしまったアリアは父親にもう一度会おうとコスプレを始めた。
- リリサ、乃愛、美花莉がリリエル外伝のコスプレを夏コミで一緒にしてくれ、父親にコスプレをみてもらうための協力をしてもらう。コスプレ衣装も手作りに挑戦するが、エナメル生地でのミニスカがなかなか仕上げられず悪戦苦闘する。
その他[編集]
- 生徒会長
- 奥村たちの通う高校の生徒会長。自分なりにコスプレについて調べて漫画研究部部の活動を認めるなど柔軟な思考の持ち主。
- 校長先生
- コスプレに対して理解を示している。一方で、生徒たちを守るために実名での活動は控えるようにさせるなど大人な思考で悪意に晒されることから守っている。
コスプレイヤー[編集]
- 753(なごみ)
- 声 - 山根綺
- 「コスプレ四天王」に数えられる人気コスプレイヤー。プロのコスプレイヤーとしてあらゆるキャラのコスプレをする。
- まゆらのことをライバル視していて、姿を消したときには喪失感もあった。だが、リリサのコスプレを見て、コスプレを楽しむことを想いだした。
- 部活存続のためのリリサのコスプレに同行していた奥村の姿を見て、好きなキャラの「カイ」に似ているとひとめぼれする。
- 星月夜姫(ほしづき ヨキ)
- コスプレ四天王に数えられている。「おしるこ」というあだ名の熱心なファンがついている。
- 淡雪エリカ
- コスプレ四天王に数えられている。四天王のなかでは最も遅い16巻で初登場した。
- その正体は(以下伏せ字)二人組ユニットである。かつて一世を風靡した「エリカ」本人と、現役で被写体として活動している「ユキ」の二人からなる[2]。
- 巨乳を強調するかのように、文字が横書きされたおもしろTシャツを着用している。ワードは古のインターネットスラングが多めである。[3]連続して登場するシーンであるにもかかわらず書かれているワードがコマごとに切り替わるという、非現実的な(漫画的な)お遊び演出が行われている。[4]Tシャツの色は正確には不明(漫画『2.5次元の誘惑』本編はほとんどモノクロで描かれている)だが、17巻の表紙を見るに「白地に青文字」といった地味な配色だと思われる。
- マギノ
- 声 - 貫井柚佳
- 奥村とリリサが初めてイベントでコスプレのROM販売をしたとき、隣で販売していたコスプレイヤー。オギノにコスプレ撮影をしてもらってROM販売をする。
- イベントで隣になった縁で色々と奥村やリリサに手助けしてくれている。
- エリ
- まゆりのかつてのコスプレ仲間。
- レモン&ライム
- 双子のコスプレイヤー。レモンが姉でライムが弟。
コスプレ関係者[編集]
- オギノ
- 声 - 杉田智和
- 奥村とリリサが初めてイベントでコスプレのROM販売をしたとき、隣で販売していたカメラマン。基本的にマギノの撮影をしてROM販売などもする。基本的にいい人だが、ROMがあまり売れていない奥村たちを見て勝ち誇ったりと調子のいいところがある。それでもリリエルのコスプレをするリリサの姿を見て二人を認めている。そして、奥村に頼まれて撮影についていろいろと教えた。「奥村どの」と侍言葉で話す。
- 盛親(もりちか)
- 声 - 興津和幸
- まゆらの友人でスタジオをやっている。昔からまゆらに男装が必要な時に駆り出されていた。リリサとNONOAが初めて一緒に撮影をするときにスタジオを借りる。
その他[編集]
- キサキ
- アリアの父親。「戦乙女戦線」が打ち切りになってから、妻と離婚。ペンネームもキサキから変えて漫画を描き続けていた。そして、リリエル外伝の漫画を描いている。
用語一覧[編集]
- リリエル
- 奥村やリリサが好きな漫画「アッシュ戦記」のヒロイン。
- ミリエラ
- リリエラの友達の悪魔。自分を助けてくれアシフォードに一目ぼれして気を引こうとするも報われない。
- アシフォード
- リリエルと固いきずなで結ばれた男主人公。
- 戦乙女(ヴァルキリー)戦線
- 奥村が小学校の頃に好きだった漫画。ジャンプに掲載されるも「アッシュ戦記」のパクリと叩かれるなど10週ちょいで打ち切りになってしまう。作者はアリアの父親。
単行本[編集]
集英社〈ジャンプ・コミックス+〉より発売。
巻数 | 初版発行日 | ISBN | 備考 | サブタイトル | ||
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2019年10月9日(2019年10月4日発売) | ISBN 978-4-08-882129-0 |
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2 | 2020年1月9日(2020年1月4日発売) | ISBN 978-4-08-882182-5 |
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3 | 2020年2月9日(2020年2月4日発売) | ISBN 978-4-08-882207-5 |
| |||
4 | 2020年5月18日(2020年5月13日発売) | ISBN 978-4-08-882337-9 |
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5 | 2020年7月8日(2020年7月3日発売) | ISBN 978-4-08-882355-3 |
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6 | 2020年9月9日(2020年9月4日発売) | ISBN 978-4-08-882464-2 |
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7 | 2020年12月9日(2020年12月4日発売) | ISBN 978-4-08-882565-6 |
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脚注[編集]
- ↑ 「次にくるマンガ大賞2020」上位入賞記念キャンペーン
- ↑ ちなみに、現実の歴史でも「四天王が五人いる」場合がある。有名なのは、戦国時代の武将・龍造寺隆信。
- ↑ 具体的に列記すると「臨)@プリ1」「立ちアコ」「壁)オモチャ2F/VITプリ500k/h」「GM募」「クホったので/引退します」「阿修羅鳳凰拳」「無極」「スパノビ」「DT2HS」「溜まりゲフェ西」「キリエ/エレイソン」。なお、スラッシュで表現した部分は、実際の漫画上では改行である。元ネタ解説はこちらの外部サイトが詳しい。
- ↑ ちなみに、本作には似たようなお遊びがもう一つある。コスプレイヤーの「753」が頭につけている小物(顔の描かれた帽子やお面)は、本人の表情に合わせてコロコロ変化している。