鼓響…故郷

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鼓響…故郷(こきょう)は、天野正道による吹奏楽曲。

概要[編集]

秋田吹奏楽団30周年記念として作曲され、2005年に同団による定期演奏会で初演[1]。編成は中~大(原典版も同じ、可能であれば大編成が望ましい)、グレードは3+。三楽章構成からなり、題の通り「故郷」の情景を天野独特のエッセンスで書き上げている。特徴的な点として。第三楽章のお囃子の楽譜にこだわらず、地域独自のものを採用することが許されている。秋田市の竿燈囃子、埼玉県川越市の川越囃子、東京都の神田囃子など、演奏される団体によって様々なお囃子が組み込まれるため、演奏内容に地域柄や個性が顕著に表れる。別に原典版も存在し、こちらはグレードが4+で、吹奏楽コンクールへの採用の関係上カットされた部分もすべて収録されている。

楽章[編集]

I,童歌[編集]

東北地方、特に秋田周辺の地域に伝わる童歌の主題が、Fl,Ob,Trp,Saxなどにより次々に歌われる。所々に雪崩のような管打楽器の激しいトゥッティを挟み、狂気的な恐ろしい雰囲気を保ちながら、静かに二楽章へと続く。

II,奏春[編集]

穏やかな春の情景を木管楽器達が暖かく作り上げながら、力強いTubaソロ、Saxのアンサンブルを経て、山々からの日の出のような熱を帯びながら、徐々に合奏が落ち着きを見せ、piccoloのみを残したまま三楽章へと続く。

III,鼓響[編集]

篠笛、ちゃんちき、太鼓らが突然姿を現し、合奏は夏の様相を呈す。ハイテンポでノスタルジックなメロディーを管楽器が熱量盛んに奏し、1楽章の管打楽器によるトゥッティも挟みつつ、次第にバンドの盛り上がりは最高潮に達する。終盤は5拍子で少しリズムとテンポを変えつつ、そこから徐々にテンポが上昇。圧倒的なスピードで最後を締めくくる。

合奏時の注意点[編集]

木管金管問わず連符が多く、特に一楽章は全体を通して難易度が高い。また二楽章のCl,Saxなどの16分で転調を繰り返しながら進行するフレーズもあり、アーティキュレーションと運指のバランスが難しい。金管においても、三楽章中盤にTrpの縦が細かい連符があるなど、一筋縄ではいかない。また打楽器パートの負担が大きく、パート人数の少ないバンドは大変苦労することが予想される。加えて先述の通り、非常に難易度が高く難解であるため、集中的に練習しなければ曲として成立しないであろう。

脚注[編集]

関連項目[編集]