高内俊一
高内 俊一(たかうち しゅんいち、1925年4月1日[1] - 2020年6月5日)は、マルクス経済学者。立命館大学名誉教授。専攻は経済事情・政策学[2]。
略歴[編集]
山形市生まれ[1]。1943年旧制第二高等学校文科甲類卒業[3]。東京帝国大学法学部政治学科入学。1944年海軍主計見習尉官(短期現役)として海軍経理学校に入学[1]。1945年同卒業。海軍航空隊に入隊。少尉任官[4]。1945年復学、1948年卒業。毎日新聞社(東京本社)に入社[1]。1951年『エコノミスト』編集部員、1961年毎日新聞社経済部員、1963年から4年間『エコノミスト』編集部次長[5]。1969年毎日新聞社論説委員[1]。1972年2月『エコノミスト』編集長[5]。同誌1972年9月26日号に橋本勝による毛沢東のイラスト「日中友好万歳!!」が掲載されたが、外部から抗議を受け、同号は秘密裏に回収となった。1ヶ月後に北京から抗議を受け、橋本の漫画連載は打ち切りとなり、11月7日号に謝罪広告が掲載された[6]。漫画掲載の責任をとり、わずか9ヶ月で編集長を辞任した[5]。1974年毎日新聞社論説委員。同年繰り上げ定年退職。1976年立命館大学経済学部教授。1983年同大学人文科学研究所所長。1989年退職。名城大学短期大学部教授。1997年定年退職[1]。2017年立命館大学名誉教授[7]。
2020年6月5日、老衰のため死去、95歳[2]。著書に日本帝国主義の自立・従属論争を整理した『現代日本資本主義論争』(三一書房、1961年)がある。同書の基になった『エコノミスト』の連載「現代日本資本主義論争」(1960年11月8日号~1961年3月21日号)は同誌編集部員の内田穰吉が同誌に連載した「半封建論争物語」(1936年2月11月号から12回)としばしば対比される[5]。
著書[編集]
- 『現代日本資本主義論争』(三一書房[さんいち・らいぶらり]、1961年/三一書房、普及版1969年/三一書房[三一選書]、1973年)
- 『80年代日本の危機の構造(上・下)』(奥地正、山下健次、真田是、中原章雄共編、法律文化社、1988年)