香芝市女児監禁事件
香芝市女児監禁事件(かしばしじょじかんきんじけん)とは、2015年7月4日午後1時50分頃に奈良県香芝市で女児(当時11歳)が監禁された事件である。翌7月5日夜に女児は無事保護され、犯人の奈良県橿原市の無職I(当時26歳)が監禁の容疑で現行犯逮捕された[1]。
- 奈良テレビチャンネル 2015/07/06 公開分より
概要[編集]
2015年7月4日の午後1時50分頃、香芝市のリサイクルショップ店の敷地奥のトイレに香芝市立小学校の女児が1人で入ったのを最後に行方不明になった[1]。トイレには女児の右足のサンダルが残っており、父親が110番通報した[1]。ショップの店員が近くで不審な青い車を目撃していた[1]。なお、午後2時頃に「キャー」という悲鳴を聞いたという証言もある[2]。
女児の後の証言によると「車に乗せられ連れて行かれた。(その後も)車に乗っていた」と話している[3]。この際、女児はIが用意した粘着テープで口を塞がれそうになったが抵抗したため、結束バンドで拘束されたという。
警察は事件に巻き込まれた可能性があるとして100人体制で捜査を開始し、目撃情報や防犯カメラ映像の分析[2]を基に不審車を青い国産ワゴン車に搾り込み、7月5日午後2時頃には公開捜査に踏み切り、報道各社に「捜査は同日午後7時すぎまででいったん打ち切り、翌6日朝に再開する」と発表[1]。テレビ局は5日夜のニュースで報道した[1]。
7月5日午後9時15分頃、リサイクルショップから南約10キロの御所市内の国道24号線で奈良県警の覆面パトカーが北に向かう青いワゴン車を発見して追尾を開始し、大和高田市内の信号で止まったタイミングを見計らって停車を求めて職務質問した[1]。ワゴン車には両手を結束バンドで縛られた裸足の女児が疲れ切った様子で後部座席に座っており、捜査員に女児は保護され、監禁の容疑でIは現行犯逮捕された[1]。女児は保護された際、名前を呼ばれると「うん、うん」と頷いた[3]。実は奈良県警は目撃情報から同型車種約530台の所有者を調べ上げており、Iは事件当日の夜から帰宅していなかったためマークされていて行方を追われていた[1]。捜査打ち切りの発表はIを油断させるための偽情報だったと推測されている(実際に捜査は打ち切られてはいなかった)[1]。
Iは「女児を初めて見た」「女児に興味がわいた[4][5]」という趣旨の供述をしている[3]。捜査員が女児を保護した際、Iに「この子に何をしたんや」と問うと「車に監禁していました」と話した[3]。Iはトイレに入った女児を無理やり連れ去って長時間監禁した可能性があり、未成年者略取の容疑も疑われている[6][3]。7月7日、Iは送検された[5]。
被疑者に関して[編集]
Iは数年前は介護施設に勤務していたようで、元同僚の男性によると「次第に遅刻や無断欠勤を繰り返すようになり、2、3ヶ月で辞めていった」と証言している[6]。なお、Iが住む集合住宅で5か月前の2月に女子中学生が自転車の男に「どこ行くの」と声を掛けられたことがあったという(男性がIかどうかは不明)[3]。
関連動画[編集]
- いずれも奈良テレビのもの