辻井喬
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辻井喬(つじい たかし、1927年3月30日-2013年11月25日)は、実業家・堤清二の作家・詩人としての筆名。
人物[編集]
東京生まれ。父は実業家の堤康次郎で、妾との間の子。1954年東京大学経済学部卒。在学中、日本共産党に入り左翼活動に参加したのは、父への反抗と見られる。1950年国際派として共産党を除名され、1954年西武百貨店に入る。1961年、詩集『異邦人』で室生犀星詩人賞を受賞。64年、父が死去。異母弟の堤義明が後継者として西武鉄道グループを継ぎ、69年に最初の小説『彷徨の季節の中で』を書く。三島由紀夫など文化人との交流もあり、西武百貨店を西武流通グループを経てセゾングループとして、バブル経済の中で文化活動を展開したのが、のち多くの文学賞を得た理由である。83年、自伝的小説『いつもと同じ春』で平林たい子文学賞を受賞。
1991年、バブル崩壊によりセゾングループ代表を辞任、グループは解体された。92年、詩集『群青、わが黙示』で高見順賞を受賞。94年、川田順の「老いらくの恋」を描いた『虹の岬』で谷崎潤一郎賞を受賞、95年、論文「消費社会批判」で中央大学から経済学博士の学位を取得。2000年『風の生涯』で芸術選奨文部科学大臣賞受賞、詩の業績で藤村記念歴程賞受賞。2004年『父の肖像』で野間文芸賞受賞。2006年、日本藝術院賞・恩賜賞受賞、日本藝術院会員。2007年、詩集『鷲がいて』で読売文学賞を受賞。2009年『自伝詩のためのエスキース』で現代詩人賞受賞。2012年、宮中歌会始で召人、同年、文化功労者。
車谷長吉は辻井に目をかけられ、関西へ逃亡していた時は戻ってくるよう説得され、セゾングループで働いていた時期がある。