記録的短時間大雨情報
記録的短時間大雨情報(きろくてきたんじかんおおあめじょうほう)とは、数年に一度程度しか発生しないような短時間の大雨を、観測(地上の雨量計による観測)したり、解析(気象レーダーと地上の雨量計を組み合わせた分析:解析雨量)したりしたときに気象庁が発表する情報である。その基準は、1時間雨量歴代1位または2位の記録を参考に、概ね府県予報区ごとに決められている。この情報は、大雨警報発表中に、現在の降雨がその地域にとって土砂災害や浸水害、中小河川の洪水災害の発生につながるような、稀にしか観測しない雨量であることを知らせるために発表するもので、大雨を観測した観測点名や市町村等が明記される。
この情報が発表されたときは、その地域で、土砂災害や浸水害、中小河川の洪水災害の発生につながるような猛烈な雨が降っていることを意味している。実際にどこで災害発生の危険度が高まっているかを「警報の危険度分布(土砂災害、浸水害、洪水災害)」で確認する必要がある。
特に土砂災害警戒区域や浸水想定区域など、これらの災害で命に危険が及ぶおそれが認められる場所等に住む人々は、地元市町村の避難情報を確認し、避難勧告等が発令されている場合には速やかに避難を開始しなければならない。また「警報の危険度分布」で危険度が高まっている場合には必要な避難行動をとる必要がある。周囲の状況や雨の降り方(雨雲の動きや今後の雨)にも注意し、少しでも危険を感じた場合には躊躇することなく自主避難をしなければならない。
ただし、記録的短時間大雨情報が発表された場合、すでに屋外は猛烈な雨となっていることも想定される。あらかじめ決めておいた避難場所まで移動することがかえって命に危険を及ぼすと判断される場合には、近隣のより安全な場所や建物へ移動し、それさえも危険な場合には、少しでも命が助かる可能性が高い行動として、屋内の中でも土砂災害・浸水害・洪水災害が及ぶ危険性ができる限り小さい階や部屋等に退避(垂直避難)するなどの行動を取らなければならない。
関連項目[編集]
- 危険度分布(キキクル)
出典[編集]
- 記録的短時間大雨情報 - 気象庁