萌えラップ

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
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萌えラップとは、一部の人が注目していなくもない概念。要するに「アニメ・ゲーム・同人系の楽曲のうち、萌え要素とラップ要素の両方を含むもの」を指す。

特に、アマチュアDJの「kill-her」が重視しており、いつか「萌えラップ」の研究成果をちゃんとした形にして世に出したい、と語っている。早く出してほしい(切実)。Twitterで「萌えラップ」と検索すると、それなりに色んな人が使っていなくもない。アニソンDJやアニクラなどに関心の高い人がこの言葉を使う傾向にあると推測されるが、確固たる定義・輪郭はまだ定まっているとはいえない。

「萌えラップ」と「電波ソング」は非常に近い領域にある。しかし「電波ソング」のすべてが「萌えラップ」ではないし、逆もまたしかり。

「ラップ」というジャンル自体、定義が曖昧なものであるが、「萌えラップ」という時には「韻を踏んでいるかどうか」はそこまで重要ではなく、「テンポのよい言葉の羅列」があれば大体萌えラップに分類される傾向にある。しかしながら、「早口系」のボカロ楽曲が萌えラップと見なされることはあまり無い。また、ヒプノシスマイクなどもある意味「萌え」ようと思えば萌えの対象になりうるのだろうが、「萌えラップ」という言葉で形容されることはまずない。あくまで「男性の聴き手をメインに据えた女性のかわいい歌声」という、狭義の「萌え」のみを指して使うのが一般的である。

また、アニメ・ゲーム業界ではなく、ラップ業界のほうで可愛さを売りに活動している人物もいるにはいるが(例えば「女子高生ラッパーKT」など)、彼女らが「萌えラップ」と称されることもまずない。「萌えラップ」は、ラップの1ジャンルというより、あくまでアニメ・ゲーム・同人界隈の1ジャンルである。換言すれば、萌えありきのラップであって、ラップありきの萌えではない。

作曲家の神前暁はとあるインタビューのなかで、『涼宮ハルヒの憂鬱』『らき☆すた』の主題歌について「畑亜貴さんがつくった歌詞の萌えラップが乗るという化学反応」と評している[1]テレビで全国放送され世に広く知られた「萌えラップ」の嚆矢として、ひとまずこれらの楽曲を位置づけることができるだろう。

ちなみに、こちらの音楽ナタリーの記事によれば、2007年から活動した女の子ラップユニット「MOE-K-MCZ」は、「“萌えラップ”という新境地を開拓する」ことを宣言して活動していたらしい。しかし、今となってはこのグループの音源を手に入れることは非常に難しく、その実態は謎に包まれている。

以下では、「萌えラップ」に該当しそうな楽曲を、ひたすら無秩序に羅列していく。みなさんも気軽に投稿してほしい(「萌えラップ」の確固たる定義は(今のところ)無いので、何となく該当しそうと思ったら投稿して頂いて構わない)。件数が増えてきた暁には「BPMが近いもの同士で整理する」「発表年ごとに整理する」「楽曲の傾向(アッパー・ダウナー等)で整理する」といった整理作業をしても面白いんじゃねーかな(と、この記事の最初の投稿者は考えている)。件数が増えないと整理のしがいもないので、まず最初は「無秩序な」羅列でいいんじゃねーかな。

一覧[編集]

  • ちょこ(同人歌手)『だんだん好きになってゆく♡』(Spotifyリンク / AppleMusicリンク
  • PLEEG & yuca『Horizon』(Spotifyリンク / AppleMusicリンク
  • ガヴリールドロップキック』(アニメ『ガヴリールドロップアウト』主題歌)
  • Yunomi & nicamoq『ハッピーライフ』(Spotifyリンク / AppleMusicリンク
  • ウマRAP』(『うまゆる』第4弾主題歌)
  • うまぴょい伝説』(『ウマ娘 プリティーダービー』)
  • ひめごと*クライシスターズ』(お兄ちゃんはおしまい!エンディングテーマ)
  • Metropolitan medicine ~宇宙の法則でTOKYO』(ゲーム『拡張少女系トライナリー』関連のキャラクターソング)
  • リトルリドル』(Spotifyリンクデレマスの楽曲、歌:双葉杏、城ヶ崎莉嘉、二宮飛鳥、白坂小梅、早坂美玲)
  • KOTOKO『Princess Bride!』『ねぇ、…しようよ
  • ななひら『アイツラゲイナゲイン』(Spotifyリンク
  • かめりあ&ななひら『ベースラインやってる?笑
  • 佐倉紗織&白沢理恵『イチャイチャ★りちゅある!!
  • momiji『ゆっくり揉んでね★ぱいタッチ
  • 夜乃ネオン(VTuber)『BREAKTHROUGH』(Spotifyリンク
  • 金魚鉢たより(CV:芹澤優)『金魚鉢たよりの話』『ハジメテタヨリ』(メディアミックスプロジェクト「Princess Letter(s)! フロムアイドル」の楽曲)
  • らき☆すたの主題歌『もってけ!セーラーふく
  • 涼宮ハルヒの憂鬱の主題歌『冒険でしょでしょ?』『ハレ晴レユカイ
  • いぬのおうた』(Aiobahn & ななひら)
  • デケえ女』(あおぎり高校 大代真白) — 語尾の「~ぇ!」で韻を踏むあたりは、日本語初のラップといわれる『俺ら東京さ行ぐだ』のイズムの継承を感じさせる。そもそも、あおぎり高校に「萌え」はないなどと言ってはいけない
  • VTuberのすべて』(あおぎり高校/作詞・七条レタス、作曲:D.watt)
  • 14平米にスーベニア』(アイドルマスター シンデレラガールズ、久川凪(CV:立花日菜))
  • #HE4DSHOT』(アイドルマスター シンデレラガールズ、砂塚あきら(CV:富田美憂) )
  • ななひら『ベースライン少女はハイエンド彼氏の夢を見るか?』(Spotifyリンク
  • miko&桃箱『のどぐろ祭り
  • 桃箱『おにゃのこ☆ミステリー』(作詞:かたほとり 作曲:ARM(IOSYS))
  • 片霧烈火『ラブ・パラダイス』(アダルトゲーム『W.L.O.世界恋愛機構』主題歌)
  • カメリア!~Dangerous Camellia Vacation~』(Spotifyリンク

また、近年の DMM GAMES のウェブ広告(YouTube広告など)は、やたらとラップを採用している傾向にある。2022年~23年にかけての『モンスター娘TD』(参考動画参考動画2)、『ガールズクリエイション』(参考動画)の広告など。特に「曲名」がついているわけではなさそうである。

方向性の近い音楽ジャンル[編集]

脚注[編集]

  1. メディア芸術カレントコンテンツに掲載されているインタビュー。ちなみにこのインタビューでは、新しい傾向の楽曲をつくろうと試行錯誤した挙げ句「ダブのようなエディット感のキツいもの」を作った、と述懐されており興味深い。「ダブ」とは、1960年代のジャマイカで「レゲエ」から派生して生まれた音楽ジャンルで、ダブテクノダブステップなどの更なる派生ジャンルを生んでいる。作曲面に着目すれば「萌えラップ」をそのような大きな音楽史と接続させて語ることもできようが、これはまた項を改める必要があるだろう。