第三神殿
第三神殿(だいさんしんでん)とは、ユダヤ人がエルサレムで再建しようとしているユダヤ教の神殿のことである。
第三神殿の建設は困難な状況である。現在、エルサレムの神殿の丘にはイスラム教のモスクが建っており、それを破壊してユダヤ教の神殿を建てるとなると、ユダヤ教徒とイスラム教徒との間で大戦争が起こることが予想される。
ユダヤ教の神殿とは[編集]
紀元前1000年頃、イスラエルの二代目の王、ダビデが建設を計画し、その息子のソロモン王によって建設された神殿を第一神殿という。十戒の刻まれた石板と、マナの入ったつぼ、アロンの杖が収められた契約の箱が安置されていた(サムエル記下7章2節~13節。列王記上5章15節~6章15節)。
紀元前597年頃、バビロンのネブカドネザル王がエルサレムを占領、ユダヤ人はバビロンに連れ去られる。第一神殿は、そのとき破壊された。
紀元前539年頃、ペルシャのキュロス二世がバビロンを占領、ユダヤ人は解放され、帰国と神殿の再建が認められる。このとき再建(後にヘロデ大王によって増改築)されたものを第二神殿という。新約聖書の福音書に登場する神殿は、この第二神殿である。
マタイによる福音書24章15節、マルコによる福音書13章14節、2テサロニケ2章4節などに書かれているものは、未来の予言に関することなので、第二神殿ではなく、今後再建されることになる第三神殿のことを指している。
第二神殿は、紀元70年頃ローマ軍によって破壊され、現在は「嘆きの壁」と呼ばれる外壁の一部が残っているだけである。
今後、エルサレムの神殿の丘に再建される神殿が第三神殿と呼ばれることになる。
第三神殿はいつ建設されるのか[編集]
聖書中における患難時代の末期頃に関する描写の中には神殿が存在していると解釈できるものがあり(マタイ24:15)、その頃(患難時代末期)には、第三神殿は完成または、ある程度、行事が行えるくらいに出来上がっていると思われる。
第三神殿が建設されるのが患難時代が始まってからなのか、患難時代が始まる前なのかは不明である。
第三神殿の着工から(ほぼ)完成するまでには時間が掛かるはずであり、患難時代が始まる前に着工され患難時代が始まる前に(ほぼ)完成することになるのか、患難時代が始まる前に着工され患難時代が始まってから(ほぼ)完成することになるのか、患難時代が始まってから着工されて患難時代中に(ほぼ)完成することになるのかは不明である。
黙示録11章13節には、二人の預言者が殺された三日半後に都で(おそらくエルサレムで)起こる大地震のことが書かれており、この地震でイスラム教のモスクが倒壊し、第三神殿の着工に繋がるのかも知れない。この考えでいくと、七年間の患難時代の中間以降に第三神殿が着工され、患難時代の末期までに、ほぼ完成することになる。
古代と違って現代には建設用の重機がある。しかも、建設に必要な石材は準備されているという情報もあり、工事が始まれば短期間で完成することになるかも知れない。
ポルトランドセメントで作られたコンクリートは耐用年数が200年程度と短く、第三神殿の建材として不向きである。建設には石材が用いられると思われる。
動画[編集]
https://youtube.com/watch?v=vsJ8q071Zfw