神戸低速鉄道
神戸低速鉄道(こうべていそくてつどう)は、神戸高速鉄道の蔑称である。
概要[編集]
1998年、阪神電車と山陽電車の直通特急が運行を開始したが、大阪梅田から姫路まで、並行するJR神戸線新快速が1時間で結ぶのに対し、この直通特急1時間半かかっていた。中でも特に時間がかかっていたのが、西代-元町間の「神戸高速鉄道」の路線で、ここは最高時速65km/hに抑えられていた。そのため、どう見ても高速では無いだろということで、当時の阪神界隈や阪急界隈の間で神戸低速鉄道と呼ばれる様になった。
背景[編集]
名称は、「路面電車やバスと比較して高速」という意味であり、決して間違っていない。実際、市電の置き換えという意味もあって建設された路線で、当初の山電電車の阪神大石、阪急六甲直通、阪急電車の須磨浦公園直通も市電見合の設定だった。
さらに言うと、神戸市の都心がかつては新開地駅・高速神戸駅周辺で、建設当時は神戸周辺の私鉄を全てこのエリアまで直通させることを目的としていたので、建設当初は最高時速65km/hでも問題無いとされていた、とも考えられる。
現状[編集]
西代-元町間の営業キロは5.0kmであるが、この区間に9-10分かかっており、表定時速は30km/h台に過ぎない。確かに、並行するJR神戸線の新快速は、12-13分で明石-神戸の19.4kmを走ることから、これと比べて圧倒的に遅いのは確かである。でも、東京の4直、5直と比べて決して見劣りするものでは無い。例えば、4直のエアポート快特も、泉岳寺-押上間の11.4kmを20-21分かけて走っている。大阪-姫路間の91.8kmで見ても評定時速58km/hほどであり、決して低いとは言えない。少なくとも東京基準であれば標準的と言えるだろう。
なお、5.0kmで150円の運賃が発生し、山陽沿線から阪神沿線への運賃にこの金額が加算されることから、「神戸高額鉄道」と呼ばれることもある。しかし、近距離の運賃の高さについては山陽電鉄の方がより問題である他、並行する神戸市営地下鉄と比較して安いのも事実である。