直線

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
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直線には複数の意味がある。ここでは算数の範囲内のユークリッド平面上の幾何学について述べる。

概要[編集]

ユークリッド平面上の任意の二点を含む“まっすぐな線”は ただ一本だけ引けて、ある2つの点を一直線で結ぶ線で、これは正式には線分であるが、一般には「(広義の)直線(の一つ)」と呼ばれる[1]。これを(平らな面上の)紙の上で行う道具としては、(製図用の)三角定規定規、ときに分度器の直線部分がある。狭義の「直線」は、「平面上の、果てしなくつづくまっすぐな線」をいい、任意の定点から始まるものの一つを「半直線」という。
直線の種類には、垂線、並行線、および「水平線」[2]がある。垂線とは、「垂直」ともいい、(もっぱら与えられた線分としての)直線上の点を通る、元の直線と直交する(2つの直線が直角(= 90°)で交わること)直線のこと。平行とは「2つの直線の間の距離が変わらずに伸びてゆく」こと[3]。左右に伸びた直線は、水平線というが、要するに横線である。「地面に平行に進む直線」と説明されることもあるが、いずれにせよ説明としてややこしい。黒板と机の上に広げた教科書では平面ではあるけれども直交しているので、「とにかく数直線は横に描いて、“向かって右がプラス”で“向かって左がマイナス”というのがお約束」だと思っておくと話はかなり簡単になる。このあたりは数学屋と航空屋(航空宇宙工学系)とではまだ話は通じるが、子供に解るように説明するのはけっこう難しい。これが「家が町工場です」という子供だったら、「まずは水平を出して平面を取って軸線を取って …… 」で簡単に腑に落ちるのだが、これが学校で教諭にさんざんに目に遭わされて解らなくなるという悲惨なことになる。これは教育虐待といえよう。

人間生活との関わり・利用[編集]

  • 普通自動車のボンネットの縦の長さの測り方は、ボンネットの表面・側面に沿うと、斜面でカーブして長すぎて、正しく測定したことにならないため、水平付近、直線付近の状態で測る。

脚注[編集]

  1. 広義の直線にも二つ以上の意味があり、例えば大圏コースがある。
  2. これまた多義語である。
  3. 三次元空間には「ねじれの位置」という関係もある。