田中兵部殿関ヶ原覚書
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田中兵部殿関ヶ原覚書(たなかひょうぶどのせきがはらおぼえがき)とは、関ヶ原の戦いにおける東軍の武将・田中吉政に関する覚書のことである。
概要[編集]
著者・成立年代[編集]
著者は田中氏の家臣・高坂半斎の話を筆記したとする者だが、それが誰かはわからない。著書の末尾に「以上高坂半斎話」とあるだけである。ただ、覚書の中に田中氏が断絶した後、その家臣が他家に仕官したことを述べた文章が存在するので、吉政の死(慶長14年(1609年))後、跡を継いだ子の忠政が元和6年(1620年)に死去して田中氏が改易された後ということになる。
別称は『高坂半斎覚書』(こうさかはんさいおぼえがき)。
内容[編集]
全1巻。内題は「関ヶ原の御陣の時江戸川先登の事」とある。7か条の覚書となっている。
関ヶ原の戦いといっても、実際にはその前哨戦である長良川での合渡の戦いについて記録している。そのため、関ヶ原本戦に関する記録は存在しない。なお、田中吉政のかつての主筋である宮部長煕が西軍に寝返ろうとした事件についても記録している。