特許権

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

特許権(とっきょけん,patent right)は特許を受け登録された発明をその権利者が一定期間が排他的・独占的に実施することができる権利である。

概要[編集]

特許権は知的財産権の1種である。特許登録されると、原則として出願日から20年間権利保護される。

手続[編集]

日本国内で特許権を得るためには、他の産業財産権と同様に日本国の特許庁に出願し、出願から3年以内に審査請求を行い、特許庁審査官による実体審査を行い、特許査定を受け、登録されなければならない。

下記の特許要件を満たさないとされると特許庁から拒絶理由通知が送達され、意見書を提出できる。意見書を提出しても、特許要件を満たすとされない場合、拒絶査定される。拒絶査定に不服の場合は、拒絶査定不服審判を提起することができ、特許庁審判官による審判が行われる。それでも、拒絶査定が覆らず審判結果に不服の場合は特許庁長官を被告として知的財産高等裁判所に審決取消訴訟を提起することになる。これは海難の裁決に不服だった場合と同様である。

特許要件[編集]

特許要件には、次がある。

  • 産業上の利用可能性 - 例えば、永久機関のように熱力学の原理法則に反するものは、特許にならない。
  • 新規性 - 客観的に新しい発明であること
  • 進歩性 - その発明の属する技術分野の通常の知識を有する者が、出願時点において知られている技術から容易に考え出すことができない発明
  • 先願 - 一番最初に特許出願したこと

その他[編集]

  • 特許掲載公報の発行から6ヶ月間、第三者が特許付与に異議申し立てすることができる。