熱海伊豆山土石流事件

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熱海伊豆山土石流事件(あたみいずさんどせきりゅうじけん)は、2021年(令和3年)7月3日静岡県熱海市伊豆山地区で起こった災害。だが、後に開発業者の違法盛り土積み上げによるほぼ「人災」という線がほぼ濃厚となったため、ここでは「事件」とする。

概要[編集]

その日は大雨であった(令和3年7月豪雨)。午後10時30分頃、熱海市伊豆山地区を土石流が襲い、大量の土砂と雨水が家屋という家屋をなぎ倒し、また呑み込んで、流れて行った。この時、電柱が倒れた際火花が飛び散ったという様子が、後に報道された。また、その日の時点で死者が2人、安否不明者多数とも報道された。

変遷[編集]

  • 2021年7月3日 災害発生
  • 1週間後の7月10日時点の発表では、死者9人、安否不明者19人であった。
  • 2週間後の7月17日時点の発表では、死者13人、依然15人が不明とのことであった。
  • 8月3日の発表では、死者22人、行方不明者が5人とのことであった。
  • 8月30日の発表では、死者26人、行方不明者が1人であった。
  • 2022年9月6日、静岡県は土石流の発生起点付近の不安定な盛り土を行政代執行で撤去することとした。
  • 9月8日、県の検証委員会は、崩落が起きた原因として、地下水が浸透し盛り土内の水圧が増すことで土が軟らかくなったことによると報告した。
  • 10月11日、盛り土撤去の行政代執行開始。
  • 2023年2月9日、静岡県警は行方不明者1人の人骨が見つかったと発表。これで死者は28人(関連死1人がプラスされたもよう)。

違法盛り土積み上げ[編集]

土石流の発生前、発生起点(本宮社の南あたり)には盛り土が積み上げられていた。種々の調査で、土石流の原因は、大雨によるこの盛り土の崩落であると結論付けられた。盛り土は杜撰な積み上げ方をされていて、当然これは違法行為であり、行政から再三指導を受けていた。

違法盛り土積み上げの主体は、株式会社 新幹線ビルディングという神奈川県不動産会社である。

静岡県熱海市伊豆山の別荘地開発を行っていた前身のジィーズ株式会社を解散後、1999年(平成11年)6月に神奈川県小田原市本町二丁目2番4号IBOビル(現高万ビル)1階で創立。2003年(平成15年)8月31日、本社を小田原駅西口の小田原駅前分譲共同ビル(通称・新幹線ビル、小田原市城山1-4-1、1975年竣工)に移転。2021年(令和3年)2月1日には、本社を旧小田原給食センター跡地に移転。

歴代の社長は神奈川県の自民党の支持母体である同和団体「自由同和会」の神奈川県本部の幹部がつき、初代社長の飯髙美奈子は自由同和会・神奈川本部理事、2005年(平成17年)8月8日に就任した二代目社長の天野二三男も同会神奈川県本部会長を務めていた。このとおり、同和ビジネス企業である。

行政の責任について[編集]

積み上げられた盛り土に対して強い措置をとってこなかった行政の責任も取り沙汰されている。2022年9月5日には、遺族と被災法人が静岡県と熱海市を相手取り、約64億円の損害賠償を求める民事訴訟を起こした。

関連動画[編集]

主たるもの[編集]

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従たるもの[編集]

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