河合浩蔵

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河合浩蔵(かわいこうぞう、1856年2月29日 - 1934年10月6日)は工部省の建築家である。

概要[編集]

江戸・本所松倉町で出生。江戸本所(東京都墨田区)で幕臣の子として育つ。工部大学校造家学科でジョサイア・コンドルに建築を学んだ。在学中から野口幽谷に漢画を学んだ。1882年(明治15年)卒業して工部省営繕局に入り、議院建築研究のため妻木頼黄渡辺譲などとドイツに留学し、エンデ・ベックマン事務所で働く。ベルリンのベックマン邸でグロートからドイツ語を習った。

帰国後は司法省技師ととして、司法省庁舎の建設に従事した。1921年、造家学会(のちの日本建築学会)創立に参加し、米国建築学会規約を訳した。滝大吉と共に規約書案を作成した。1897年退官。その後は神戸市に移住し、1905年に河合建築事務所を開設した。1929年、大阪控訴院、1933年神戸地裁などの設計を行い、ドイツ風建築を設計し、関西建築界の長老となった。1934年(昭和9年)9月6日没。

奈良ホテル[編集]

奈良ホテル日本銀行本店庁舎東京駅舎を設計した辰野金吾片岡安で、河合浩蔵は工事監理を担当した。施工は鉄道院。

主要作品[編集]

No 名称 竣工年 設計 現状
1 神戸地方裁判所 1904年(明治37年) 河合浩蔵 部分保存
2 小寺家厩舎 1910年(明治43年) 河合浩蔵 重要文化財
3 旧日濠会館(現海岸ビルヂング) 1911年(明治44年) 河合浩蔵 有形文化財
4 造幣局火力発電所(現造幣博物館) 1911年(明治44年) 河合浩蔵
5 奥平野浄水場施設旧急速ろ過場(現水の科学博物館) 1917年(大正6年) 河合浩蔵 有形文化財
6 三井物産神戸支店(現海岸ビル) 1918年(大正7年) 河合浩蔵 有形文化財
7 報徳銀行大阪支店 1922年(大正11年) 河合浩蔵 有形文化財

注・参考文献[編集]